ベスト8が出揃って、いよいよ準決勝進出の4つの椅子をかけた戦いに入る。
大会12日目のスケジュールは以下の通り。
08:00~第1試合 | 明石商×八戸学院光星 |
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10:30~第2試合 | 中京学院大中京×作新学院 |
13:00~第3試合 | 星稜×仙台育英 |
15:30~第4試合 | 履正社×関東一 |
いずれも接戦が予想される好カードなのは言うまでもないが、各カードに関して参考になるものがあれば嬉しい。
参考:夏の甲子園2019の展望予想|ベスト8に残るチームを独断で選んでみた
目次
第1試合:明石商×八戸学院光星の予想と見どころ
奇しくも2018夏の甲子園と同じ対戦カードとなる第1試合。
僅差の厳しい戦いを勝ち抜いてきた明石商業と、圧倒的な打力を誇る八戸学院光星が激突する。
2018夏は9対8で八戸学院光星が勝利したが、明石商業は雪辱なるか。
明石商業の中森俊介投手と近藤遼一選手ら八戸学院光星の強力打線が見どころとして挙げられるが、個人的には来田涼斗選手に注目したい。
来田選手は2018夏の八戸学院光星戦に1年生ながらレフトのスタメンで出場していたが、打球処理にミスが出たことで決勝点を献上した。
この試合に燃えていないわけがなく、先頭打者として胸に期するものがあるはずだ。
重宮涼選手・安藤碧選手ら中軸には当たりが出ているため、水上桂選手との一・二番の出来が鍵になる。
一方の八戸学院光星も武岡龍世選手から始まる強力打線は、不振にあえいでいた四番の原瑞都選手も不調の気配で頼もしい。
山田怜卓投手ら投手陣が明石商業を5点以内に抑えられるか。
狭間善徳監督のもと総合力の高さがずば抜けているため、今年の一戦は僅差で明石商業が雪辱を果たすことを予想する。
第2試合:中京学院大中京×作新学院の予想と見どころ
東海大相模を力でねじ伏せた中京学院大中京と、岡山学芸館の投手陣を打ち込んだ作新学院。
ともに強力打線が売りの両チームだけに、打撃戦が展開されることを予想。
打線の迫力は拮抗しているだけに、投手力に分がある中京学院大中京が優位と見る。
中京学院大中京はエースの不後祐将投手に加え、元謙太投手、赤塚健利投手らの継投がどこまで作新学院打線に通用するか。
打線では予選で6割以上の打率を残した1年生・小田康一郎選手が甲子園でも7打数4安打と、バッティングを見ると本物であることがわかる。
U18日本代表候補の四番・藤田健斗捕手はもちろん、当たりに当たっている二村洸生選手ら好調の下位打線にも注目したい。
作新学院は石井巧選手・横山陽樹選手ら中軸に力があるだけに、先頭の福田真夢選手が鍵になるだろう。
2試合で10打数5安打3盗塁と、俊足を活かした攻撃力は脅威だ。
エースの林勇成投手は岡山学芸館戦で8回途中までわずかに被安打1。
強打の中京学院大中京を相手に、どこまで粘り強く投げられるかも楽しみな一戦になる。
第3試合:星稜×仙台育英の予想と見どころ
智弁和歌山との激戦を制した星稜にはぜひ勝ち上がってほしいところだが、翌日の試合だけに仙台育英に分があるか。
仙台育英は強力な投手陣の継投で勝ち上がってきており、連戦のダメージをさほど受けずに準々決勝に臨める。
エースの大栄陽斗投手も好投を披露しているが、特に敦賀気比戦で九回のピンチからマウンドに上がった1年生・笹倉世凪投手はヒーローの風格さえ漂っていた。
俊足のリードオフマン・中里光貴選手から始まる打線は切れ目がなく、どこからでも得点を奪うことが出来る。
敦賀気比戦と同様に3点前後の勝負で競り勝つのではないか。
対する星稜は立命館宇治戦で好投を見せた2年生・荻原吟哉投手か、あるいはサウスポー・寺沢孝多投手の先発を予想。
奥川恭伸投手の陰に隠れてはいるがそれぞれ力のあるピッチャーで、仙台育英打線を3点以内に抑えていけると星稜にも勝機は十分にある。
打線では二人の左打者、一番・東海林航介選手と三番・知田爽汰選手をキーマンに挙げたい。
星稜打線はこの二人にチャンスで回ることが多く、機能すれば流れを掴める。
奥川投手はおそらくリリーフでの登板になるだろうが、横浜・松坂大輔投手が明徳義塾戦に登板した際のような大歓声に包まれる可能性が高い。
そうなると流れを一気に引き寄せられるため、何とか終盤まで競る展開に持ち込みたいところだ。
第4試合:履正社×関東一の予想と見どころ
履正社の打力は圧倒的だけに、履正社が優位の戦いになることを予想。
関東一としては先頭の桃谷惟吹選手を封じて、勢いを止められるか。初回の攻防には注目したい。
履正社は主砲の井上広大選手をはじめ非常に振れており、3試合で43安打を放っている打線は今大会屈指と言える。
下位打線まで強打者が続くため、池田凛選手・小深田大地選手の二・三番が持ち前のバッティングを見せると勢いは止まらなくなるだろう。
関東一としては何とか5点前後に抑えて、鶴岡東戦のような接戦に持ち込みたい。
大会随一の俊足・大久保翔太選手をはじめ機動力に強みを持つ関東一は、この一戦でも守備陣のミスを誘発するような積極的な走塁を仕掛けるだろう。
鶴岡東戦ではその走塁にミスが出てチャンスを逸する場面も見受けられたため、冷静さを持って戦えるかも鍵になりそうだ。