<2019注目選手>

星稜・寺沢孝多の球速だけで語れない魅力を全力で伝えようと思う

甲子園でも優勝候補の一角として注目が集まる星稜高校の好左腕・寺沢孝多投手。

ドラフト注目の最速158キロ・奥川恭伸投手に注目が集まるのは当然かと思いますが、寺沢孝多投手も強豪でエースを張れる実力は十分に持っているピッチャーなんですよね。

チームメイトへ積極的に声を掛けるなど周囲からの信頼も厚く、星稜が2019夏の甲子園で優勝するためのキーマンといっても過言ではありません。

この記事では、球速だけでは語れない寺沢孝多投手の魅力について特集してみました。

参考:奥川恭伸の執念と小池田樹の意地|世代最強右腕はきっともっと強くなる

目次

寺沢孝多は中学時代にエースで全国制覇

星稜高校で貴重なサウスポーとして強力な投手陣を構成する寺沢孝多投手は、中学時代に全国制覇を経験しています。

2016年8月の「全日本少年野球大会」で星稜中学のエースとして優勝。

リードオフマンを務めるドラフト注目の東海林航介選手らは当時からのチームメイトになりますね!

ちなみに、この中学3年の全国大会で寺沢孝多投手は圧巻の投球を見せました。

初戦の横須賀ファイターズ戦で完封を収めたほか、リリーフも含め全4試合に登板。失点はわずかに1とほぼ完ぺきな内容でチームの優勝に大きく貢献しています…!

当時の球速は120キロ台と決してスピードだけでぐいぐい押せるタイプではないですから、いかにキレのあるボールを投げていたかがわかります。

参考:東海林航介(星稜)はドラフト注目|出身中学では全国制覇の快足打者

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寺沢孝多がドラフト候補と言われる3つの理由

奥川恭伸投手らと並びドラフトでの指名を期待する声も多い寺沢孝多投手。

2019夏の甲子園前の時点で最速は137キロと驚くような真っ直ぐはないですが、球速以上の魅力が大きく3つあります。

抜群のコントロール

寺沢孝多投手の投球でまず注目すべきポイントは抜群のコントロールです。

内外でコースを突ける制球力は群を抜いており、ストレート・変化球ともに投げたいところへコントロールすることが出来ます。

際どいコースの出し入れも上手く、遠いところに決まる真っ直ぐはバッターとしても球速以上に体感が速いでしょうね!

決め球以外もギリギリのコースでカウントを整えられますし、安定感という点では申し分ありません。

コースはもちろんのこと、ストライクゾーンの高低を上手に使えるあたりも見事です…!

キレのある変化球

また寺沢孝多投手の持ち味を語る上では変化球も欠かせません。

球種としてはスライダー・カーブ・チェンジアップを主に投げ分けていますね。

右打者の外角へ投じるチェンジアップはほとんど高さを間違えることがありません。

そのほかスライダーのキレも鋭く、左打者が泳がされる場面も多々見受けられます。

緩急を上手に使って凡打を築く投球術は素晴らしいものがありますし、甲子園でのピッチングも非常に楽しみですね!

近江・林優樹投手や高松商・香川卓摩投手ら、タイプの近いドラフト注目左腕との投げ合いはぜひ観てみたいものです。

参考:林優樹(近江)がドラフト候補の高校生左腕で一番気になるのはなぜか

物怖じしないマウンド度胸

そして寺沢孝多投手の強みは、何と言ってもマウンド度胸でしょう。

大舞台での経験も豊富なだけに非常に落ち着いており、中学日本一はダテではありません。

特に印象的だったのは2018夏の甲子園・済美戦で見せたピッチングで、絶体絶命の場面にも関わらず強気で投げ込む投球には心が震えました。

この試合は甲子園球場で観ていたのですが、身長174cm・体重69kgの身体が大きく見えましたね…!

どんな場面でも平常心で投げられる寺沢孝多投手がいることは荻原吟哉投手寺西成輝投手ら2年生ピッチャーにとっても大きいでしょう。

投手陣全員での戦いになる甲子園での勝負において、強心臓のサウスポーがいることは星稜にとっても大きな武器になると思います。

参考:荻原吟哉(星稜)は抜群の制球力で魅せる|中学全国制覇の本格派右腕

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星稜・寺沢孝多は応援したくなる選手である

チームメイトへの気配りが凄い

マウンドで素晴らしい活躍を見せる寺沢孝多投手ですが、その魅力はピッチャーとしての能力だけではありません。

登板時にもチームメイトへ声を掛ける場面が多々見受けられますし、その姿勢はベンチで準備しているときも一緒です。

石川大会決勝戦でも、東海林航介選手が満塁ホームランを打った打席は何とも痺れました…!

もちろん打った打者が素晴らしいのですが、打席に入る前にもドラマはあったということですよね。

こういった気配りが出来るあたりも、寺沢孝多投手が多くの高校野球ファンに愛されている理由だと思います。

全力でぶつかり合うために

加えて、寺沢孝多投手は自陣だけでなく相手チームへの心配りも忘れません。

象徴的だったのが石川大会の準々決勝・遊学館との一戦。

強豪の遊学館が相手だけに均衡した試合展開だったのですが、7回表の星稜の攻撃時に遊学館のサード・橋場洸介選手が足をつるアクシデントがありました。

その際に三塁コーチャーの星稜・高木宏望(ひろみ)選手がすぐさま足を持ち、助け合った光景は何とも美しいものでした。

さらにそのとき、寺沢孝多投手は氷を持ってベンチから飛び出したんです。

足をつる選手が出たときのために用意しておいたものなのでしょうが、本当に素晴らしい選手だなと…!

試合終了時、バットを相手チームに返した場面なんかも感動してしまいますね…。

許されるならば100の「いいね!」を届けたいほど素敵な場面です。

甲子園でも全国の頂点をかけたライバル同士の戦いになることは言うまでもありませんが、こういった素晴らしい球児の姿もたくさん見れると嬉しいです。

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寺沢孝多は忘れ物を取りにいかなければならない

そんな寺沢孝多投手ですが、前述の2018夏の甲子園・済美戦では一生忘れられないであろう悔しい想いも経験しています。

素晴らしい救援を見せたあとにもタイブレークでピンチは続き、迎えた13回。

寺沢孝多投手は、逆転サヨナラ満塁ホームランを被弾したのです。

何度見ても涙が出るシーンなのですが、雪辱を果たせる舞台もまた甲子園なのだと思います。

このときの敗戦を糧に練習を積んできたことは想像に難くないですし、ぜひとも集大成にしてほしいなと…!

2018夏に優勝した大阪桐蔭の主将・中川卓也選手(現早大)が流した涙にも、2017年の悔しさが背景にありましたからね。

最後の夏、「忘れ物」を取りに甲子園へ戻ってきた寺沢孝多投手の投球には大いに期待していきましょう。

星稜の躍進と共に、その力投を応援していきたいと思います。

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