コラム

智弁学園VS八戸学院光星の見どころ|プロ注目ショート二人が魅せる意地

大会7日目の第3試合で激突する智弁学園と八戸学院光星は、両チームともに強力打線で勝ち上がってきただけに打ち合いが予想される。

初戦となる智弁学園と、1回戦を勝ち上がってきた八戸学院光星。

八戸学院光星は開幕戦の空気を経験しており、智弁学園がいかにスムーズに試合に入れるかも見ものだ。

甲子園でも人気のある二校による注目の一戦について、見どころをお届けしたい。

大会6日目の好カードに関しては以下を読んでいただけたら嬉しい。

参考:花咲徳栄VS明石商の予想|見どころは「徳栄打線と中森投手」以外にある
参考:東海大相模VS近江は2019夏の甲子園を大きく左右する一戦になる

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目次

八戸学院光星が初戦で示した強さ

まず誉との初戦を9対0で制した八戸学院光星に触れたい。

下山昂大三塁手が初回にいきなり満塁ホームランを放ったほか、プロ注目の武岡龍世遊撃手も三塁打を含む3安打を記録するなど、八戸学院光星は持ち前の打力を示した。

青森大会で6本のホームランを放った三番・ファーストの近藤遼一選手も6回に犠飛を記録。

明らかに差し込まれているにも関わらず逆方向のライト定位置まで飛ばすなど、やはり力がある右打者である。

個人的にキーマンの一人だと思っている五番・大江拓輝左翼手も2本の長打を放っており頼もしい。

そんな強力打線に注目が集まる中で、八戸学院光星から感じる強さは「そつのなさ」だ。

以前は大味な印象を受けた守備や走塁も随分と意識が変わり、今年のチームの強さはむしろ打力以外の面から感じるほど。

ショートの武岡選手はもちろん、セカンドを守る伊藤大翔選手も上手い。

また走塁で意識の高さを感じさせてくれたのは、大江選手と並んでキーマンと見ている二番の島袋翔斗中堅手。

俊足が持ち味の選手だが、ライト前ヒットを放った際、一切の躊躇なく二塁を陥れた。

長打を警戒して深めに守っていたライトの守備位置を事前に確認していたか、チームとして共有されていたか。

いずれにしても素晴らしい走塁だった。

個人的には、八戸学院光星の強さは決してホームランじゃないと思う。

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智弁学園打線のキーマンに挙げたい選手

一方の智弁学園も、奈良大会5試合で58点を奪った圧倒的な打力に注目が集まる。

予選で出場校中トップの6割8分2厘を残した頼れるキャプテン・坂下翔馬選手に、高校3度のサイクルヒットを記録している先頭の強打者・塚本大夢三塁手

この二人に加えて、1年生で四番を任される前川右京選手もホームランを打てる左の強打者だ。

佐藤尊将捕手や吉村誠人一塁手らもホームランを放っており、下位打線にも力のある打者が並ぶ。

強豪・奈良大付との一戦では7点差を逆転。この強力打線を前に、セーフティーリードなど無いのかもしれない。

その打線の中で注目したいのが二番の右打者・田中晴輝二塁手だ。

坂下選手・塚本選手は言うまでもないのだが、二人の間を打つ田中選手も非常に良い働きを見せる。

予選で叩き出した11の打点は、13打点を記録した坂下選手に次ぐチーム2位の数字。

身長172cm・体重70kgと決して大柄ではないものの、打席での雰囲気はクリーンナップを打つバッターのそれに見える。

田中選手がどんなバッティングを見せるかは、智弁学園にとって非常に大きなポイントになると思う。

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投手陣は智弁学園が上と予想

強力打線と対峙することになる投手陣は、智弁学園にやや分があるように思う。

以下の記事でベスト8の予想に智弁学園を選んだ理由もここにある。

参考:夏の甲子園2019の展望予想|ベスト8に残るチームを独断で選んでみた

智弁学園はエース右腕の山本奨人投手に加え、右の小畠一心投手に左の西村王雅投手と二人の1年生ピッチャーの三枚で勝ち上がってきた。

小畠投手は中学日本代表の逸材だが、2019春の近畿大会準決勝・近江戦で8回無失点の好投を見せたピッチャー。

140キロを超えるストレートを軸としたピッチングは非常に楽しみだ。

また左の西村王雅投手は奪三振が多いピッチャーで、左スリークォーターからキレのあるボールを内角に投げ込む度胸が際立つ。

スラッター気味のボールを操る山本投手を中心に継投が予想されるが、実力通りのものが出せれば八戸学院光星打線とも十分に戦えるだろう。

一方の八戸学院光星は、甲子園から背番号1を背負う山田怜卓投手が良い。

右腕から繰り出すストレートは球威があり、何よりキレのあるスライダーは初戦の誉戦でも光っていた。

最速140キロを超えるボールを投げられるだけに、スライダーの制球が智弁学園戦では重要になるだろう。

甲子園で復活を果たした後藤丈海投手、左腕の技巧派・横山海夏凪投手との継投にも注目したい。

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一番の見どころは小学時代からのライバル対決

完全な主観ではあるが、一番の見どころとしてはやはりこの二人の対決を取り上げたい。

智弁学園の坂下選手と八戸学院光星の武岡選手。

ともにショートのポジションで主力の左打者、そしてキャプテンを務めるドラフト注目の二人。

小学時代からU12日本代表で顔を合わせているライバルだ。

攻守に抜群のセンスを見せる二人が、それぞれどんな活躍を見せてチームを引っ張るか。

そして、どこまで甲子園を沸かせるか。

花咲徳栄の韮澤雄也選手に智弁和歌山の西川晋太郎選手。富島の松浦佑星選手や作新学院の石井巧選手

2年生で言うと近江・土田龍空選手や星稜・内山壮真選手

明徳義塾の1年生・米崎薫暉選手ら他にも多数挙げれらるが、ショートが豊作と言われている2019夏の甲子園。

坂下選手と武岡選手は、大会ナンバーワンのショートに名前が挙がっても不思議ではない二人だ。

試合の行方と共に、ライバル対決の決着にも大いに注目していきたい。

参考:坂下翔馬(智弁学園)はドラフトも注目|小中学で全国制覇の最強主将
参考:武岡龍世はドラフト上位の逸材|守備走塁も一級品のイケメンショート

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