智弁学園で入学早々にベンチ入りした小畠一心(読み方は「おばた いっしん」)選手。
中学時代にはU15日本代表に選出されクリーンナップを任される一方で、140キロを超える速球を武器に本格派としての期待もかかる「二刀流」のプレイヤーです。
身長184cm・体重80kgの体格からもスケールの大きさを感じさせ、早くも2021年のドラフトに期待の声が挙がっているのも納得ですね…!
投打に期待がかかる智弁学園の注目選手・小畠一心選手について詳しく見ていきましょう。
参考:智弁学園の2020新入生を特集!メンバーは投打に注目選手が勢揃い
目次
小畠一心の中学時代はU15日本代表で主軸
中学時代はオール住之江ヤングでプレーした小畠一心選手ですが、選出されたU15日本代表では五番・ライトで先発出場するなど当時から能力は高く評価されていました。
全国の強打者が集う中でクリーンナップを任される打撃センスは言うまでもなく、恵まれた体格から生まれる長打は見ごたえ十分。
長打力では日本代表でも池田陵真選手(大阪桐蔭)らとトップクラスを誇っていましたね。
二刀流として才能を見せつけていただけに高校を決める際には多くの強豪校から声が掛かったそうで、進路にも大きな注目が集まっていた逸材です。
参考:大阪桐蔭・池田陵真は右の森友哉|中学日本代表の四番は主軸に座るか
小畠一心は中学で急成長の背景に大きな可能性
小学時代はソフトボール
恵まれた体格に優れた身体能力を持つ小畠一心選手ですが、驚くことに本格的に野球を始めたのは中学からなんですよね。
小学生の頃はソフトボールでキャッチャーとしてプレーしていたといいます。
身長170cmを超える体格を見て、オール住之江ヤングの太田忠男監督はピッチャーとしてチームに誘ったとのことで、これが小畠一心選手の野球人生において大きな転機であったことは間違いありません。
智辯学園先発
⑩小畠一心(1年) pic.twitter.com/xbTT1jP3Lw— つれづれ (@2B4f1v7E7Rv6dwe) 2019年6月1日
ただ初めの頃はどのプレーにおいてもミスばかりだったようで、ソフトボールには牽制がないため何度もボークになったそう。
こういった初々しいエピソードもすごく良いなと感じましたね。
それでもU15日本代表に選出されるまでの成長を遂げたわけですから、末恐ろしい才能の持ち主であることがわかります…!
小畠一心最大の武器
選手としてポテンシャルの高さが際立つ小畠一心選手ですが、急成長の背景には「思考力」が大きく影響していました。
その日に学んだ技術面のアドバイスや実践して感じたことなどをすぐにメモし、練習の中で取捨選択して自分のスキルに落とし込んでいったんだとか。
当然に聞こえるものの、これは大人でも難しいことなんですよね…。
自分が納得いかない場合には試すこともしないとか、ひたすら我流を貫いて成長を妨げるといった事例は日常にいくらでも転がっています。
その点、アドバイスを噛み砕いて自分で考える小畠一心選手の思考力・素直さは、野球人としての大きな資質であると言えるでしょう。
二刀流の代名詞でもある大谷翔平選手も、とにかく「野球が好き」な気持ちから思考を巡らし、試行錯誤を繰り返したことで大きな進化を遂げましたよね。
秀逸なマンダラート(目標達成用紙)はあまりに有名な話です。
「楽しむ」ことはいかなるジャンルにおいても最強の才能だと思いますし、今後どこまで伸びるのか目が離せません。
小畠一心は智弁学園で1年春から球速に注目
2019春に近江打線を無失点
投手兼外野手として二刀流での活躍に期待がかかる小畠一心投手ですが、智弁学園ではまずピッチャーとしての才能を見せました。
2019春の奈良大会3回戦・高田商戦では7回を3安打無失点に抑える好投。
7回コールドでの勝利となったわけですが、1年生の春から堂々と投げ切ったことは見事でしたね。
智弁学園の小畠くんもう先発で投げてるんか((((;゚Д゚)))))))
— 🤮にゃんこ🤮 (@nyankobaseball) 2019年5月3日
時折ボールが高めに浮いたり、変化球の制球に課題は残るものの、補って余りある魅力を感じさせたといって良いでしょう。
また、2019春の近畿大会準決勝では近江と対戦し、8回を無失点に抑える好投。
リードオフマンを務める土田龍空選手をはじめ強力な近江打線を相手に見せたピッチングは、小畠一心投手のポテンシャルを物語るものになりましたね…!
智弁学園の投手陣は今後も強力になる
小畠一心投手は練習試合での投球を見ても最速143キロと言われるストレートは球威があるほか、スライダーで空振りを奪う場面も。
ストライクゾーンの出し入れなど、これから制球力に更に磨きがかかるとストレートもより活きてくると思います。
今年の奈良大会を見て、智辯の1年生の小畠一心の能力にも惚れ惚れした。
最速143キロのストレート、フォーク、スライダーも一級品
打者としても昨年U-15日本代表のクリーンアップを担っただけに鋭い打球を放てる
順調に行けば、再来年のドラフト候補になってもおかしくない!
応援してるで❗🙆🙆 pic.twitter.com/7vBMhY7bgi
— やすぽんくん(新垢) (@yasumaro_0421) 2019年7月31日
近畿大会1回戦では同じく1年生の左腕・西村王雅投手が智弁和歌山打線を相手に好投を見せましたし、智弁学園のこれからが非常に楽しみですね…!
参考:西村王雅(智弁学園)は中学関西一の左腕|抜群のキレと度胸は異次元レベル
小畠一心は智弁学園からドラフトに期待
小坂監督は名将
小畠一心選手が進路を智弁学園に決めた理由は小坂将商監督の人柄とチームカラーだったそうですが、この選択はすごく良かったと思います。
小坂将商監督は選手の才能を見抜くことに長けている素晴らしい監督ですし、投打での成長を念頭に置いている小畠一心選手としては申し分ない環境でしょう。
今日大活躍だった智弁学園1年生コンビ
左:小畠一心
先発のマウンドに上がり、7回3安打完封勝利右:前川右京
5番レフトでスタメン出場すると、ライトスタンドに弾丸ライナーでのホームランに、レフトオーバーのタイムリー2ペースの活躍 pic.twitter.com/Lxs2qUJa7C— ぶるーたす (@bluamabase) 2019年5月3日
左の好打者・前川右京外野手も夏に四番を任されるするなど積極的に1年生も起用されていますね!
ドラフト注目の坂下翔馬選手や塚本大夢選手ら好打者が揃う2019夏はもちろん、秋以降にもかなり完成度が高いチームを作り上げてきそうです。
参考:前川右京(智弁学園)がホームラン量産|プロ注目の兄弟スラッガー対決は
大阪桐蔭との対戦が実現することにも期待
また小畠一心選手は智弁学園での抱負を聞かれた際に「打倒・大阪桐蔭」を掲げていることにも注目です。
どの世代でも大阪桐蔭は甲子園で優勝候補として名前が挙がるチームですが、特に2019新入生は逸材揃いで、中学時代にU15日本代表で共に活躍した選手も多く進学しているんですよね。
進路に注目が集まっていた明徳義塾中学出身の146キロ右腕・関戸康介投手も大阪桐蔭に進学しました。
かなりハイレベルな対戦が期待できますし、強いライバルがいることが厳しい練習を乗り切る力の源になることは言うまでもありません。
二刀流として大成する可能性は十分に秘めた選手ですから、持ち前の楽しむ気持ちを忘れずに努力を重ねて、大きく育ってほしいものですね…!
参考:関戸康介が大阪桐蔭を選んだ理由|スカウト注目右腕の球速以上の武器