2018夏の甲子園で1年生ながらショートでレギュラーとして出場した土田龍空(読み方は「つちだ りゅうく」)選手。
プロ顔負けの守備力は目を見張るものがあり、2019秋からは主将としてもチームを引っ張ります。
その身体能力の高さは、超高校級と謳われた報徳学園・小園海斗(現広島)とも比較されるほどで、近江を率いる名将・多賀章仁監督も全幅の信頼を寄せているんですよね…!
鉄壁のショートがいるだけで守備の安定感が増すことは言うまでもなく、間違いなくチームの躍進の鍵を握る人物といえるでしょう。
高校生離れしたセンスを見せつける土田龍空選手について、特集していきたいと思います。
目次
近江・土田龍空の出身中学は米原中学
甲子園常連の強豪・近江で1年生夏の県大会からショートのポジションを勝ち取った土田龍空選手。
米原市立米原中学の出身で、中学時代には湖北ボーイズに所属していました。
出身の米原中学では、2年生のときに滋賀県の陸上大会・走り高跳びで6位入賞の成績を収めるなど、ポテンシャルの高さをこの頃から見せつけていましたね…!
続いてバッターりゅーくくんを
雨の似合う男でした🙏 pic.twitter.com/8Kaj3EPbdc
— みす (@mis0v0i) 2019年6月2日
また現在の低位置となったショートを守り始めたのも中学2年からとのことで、経験としてはまだ数年なんですよね。
それで世代トップと称されるあの守備ができるのだから、野球センスは末恐ろしいものがあります。
ドラフト注目の近江・土田龍空は守備で魅せる
そんな土田龍空選手ですが近江・多賀監督は入学時にその守備力の高さに驚愕し、すぐにレギュラーとして使おうと思ったそうです。
ちなみに2018甲子園出場時、近江高校野球部の部員数は104名の大所帯でした。
この中で春夏合わせて15回以上の甲子園経験を誇る名将に、入学早々インパクトを与えられる1年生って凄くないですか…!
0分35秒に見せた横っ飛びからの三塁送球なんかは身体能力の高さを物語っていますし、0分55秒で披露している三遊間からのノーバウンド送球もなかなかできるものじゃないですよね…!このプレーだけでも強肩ぶりがうかがえます。
そして圧巻は1分20秒のプレー。アウトにこそならなかったものの、普通はキャッチすることすら出来ないでしょう。
福井県で行われた2018国体の1回戦・高知商業戦でのファインプレーですが、これに関して多賀監督も「あれは教えてできるものではない」と舌を巻いていました。
本人は「どうバウンドするかを予測してグラブを出している」と何事もなかったようにインタビューに答えているものの、逆シングルでのグラブさばきは簡単なことではありません。
この辺りのセンスが、2018年にドラフト1位でプロ入りした小園海斗遊撃手と比較される所以でしょう。
土田龍空選手の守備を目当てに球場へ足を運ぶ高校野球フリークも少なくないと思います。
土田龍空の守備力は近江の大きな武器
フットワークに優れ、打球反応の速さが堅い守備を生み出しているわけですが、やはり特筆すべきは瞬発力に長けている点でしょう。
50mなどのデータはないものの、2018夏の甲子園では打者として一塁到達タイムで4.18秒を記録。
プロのトップクラスで3.7~3.8秒あたりですから、高校生としては十分に俊足の部類に入ります。(小園海斗は報徳学園2年生時で3.98秒)
広い守備範囲はその脚力によって支えられていることは間違いありませんね。
5/25 近江
土田龍空
1試合で3回か4回、それか それ以上、土田くんのプレーでスタンドが おお〜✨てなったり、男の人の「うまい!」が聞こえてくると楽しくて仕方ない☺️
だからエラーもご愛嬌(笑) pic.twitter.com/a5Eq5uKtOU— aki nakatani 33 24 (@_aki_89) 2019年5月26日
また遠投なども記録は公表されていませんでしたが、三遊間の深いところからノーバウンドでの一塁送球で考えると90m以上は投げそうですし、1年生時には細身であったことを考慮すると伸びしろは十分だと思います。
習志野・角田勇斗選手や1学年下の東海大相模・大塚瑠晏選手ら関東でも守備の上手い選手も話題になっており、レベルの高い守備が見られるのは非常に楽しみですね。
高校球界屈指のディフェンスを見せる土田龍空選手にも、ぜひまた2020甲子園を沸かせてほしいものです…!
参考:東海大相模・大塚瑠晏は中学日本代表|抜群の野球センスで攻守に注目
ドラフト期待の土田龍空は守備だけの男ではない
ここまで守備について注目してきましたが、土田龍空遊撃手は打席でも非凡なセンスを披露しています。
前チームから主力として上位打線で活躍していましたし、高いミートセンスも見逃せません。
土田龍空② 遊撃手
(湖北ボーイズ→近江高校)
7/26 光泉戦での2安打
+フィールディング集
世代No.1遊撃手の呼び声も高い pic.twitter.com/8CuF2tjCnG— おくら (@okura_NHSBC) 2019年8月3日
その甲子園では2018年の夏に旋風を巻き起こした金足農・吉田輝星投手(現日本ハム)から、準々決勝で三塁線を破るツーベースヒットを放つなど5安打を記録。
広角に打ち分けるバッティングで2019秋の新チームからは三番を任されています。
ミート力には定評がありますから、ショートとしての存在感に加えて、打撃でもチームの中核を担うキープレイヤーとしての活躍からは目が離せません。
近江・土田龍空は高校ナンバーワンショートになる
甲子園史上最高のセカンドと呼ばれた町田友潤二塁手(常葉菊川)もそうでしたが、ピッチャーやバッターが目立ちがちな高校野球において、土田龍空選手のような守備に華がある選手は本当に価値が大きいと思います。
もちろん勝利を目指すチームにとっても重要な役割を担うことは間違いないのですが、それ以上に観客を惹き込める力があるというか。
甲子園など見ているとわかりやすいですが球場の雰囲気を味方につけたチームが躍進することは珍しくありませんし、土田龍空選手の守備は野球ファンを魅了する凄みがあります。
近江、土田龍空くん。湖北ボーイズ出身。言わずと知れた天才ショート。光泉戦でのバッティングと守備。 pic.twitter.com/NFV1Fv2LdZ
— 🤮にゃんこ🤮 (@nyankobaseball) 2019年7月26日
ドラフト期待のショートの中でも横浜・津田啓史選手らと共に世代トップクラスであることは間違いありませんから、高校球界一と呼ばれるショートに上り詰めることを期待して、この先に注目したいと思います。
参考:津田啓史(横浜)はドラフト注目の身体能力|中学は熊本で日本代表