2021ドラフト投手

森木大智(高知)はドラフト注目|中学で球速150キロの怪物右腕

高知の怪物・森木大智(もりき だいち)投手がついに高校球児として歩き始めました。

高知中学時代に前代未聞の最速150キロをマークした超中学級右腕は進路にも注目が集まっていましたが、大阪桐蔭や八戸学院光星などの誘いを断って地元の高知高校へ進学。

入学早々に練習試合で結果を残しているほか2019夏はエースナンバーを背負うなど、今後の活躍から目が離せません。

甲子園での躍進はもちろん、時代を変える選手として世界にその名を轟かせるであろう森木大智投手について特集していきましょう。

参考:2021ドラフト候補の高校生投手【最新】黄金世代の目玉は誰だ

目次

中学で球速150キロの高知・森木大智はドラフト期待

入学早々に見せつけたポテンシャル

強豪・高知中学時代にはエースとしてチームを牽引し、史上3校目となる中学軟式野球春夏連覇を達成した森木大智投手。

2018夏に中学3年生で150キロと前代未聞の快速球を投げ込んだ右腕は、高校でどこまで成長を遂げるのでしょうか。


2019年4月12日に行われた愛媛・八幡浜高校との練習試合で高校初登板を果たした森木大智投手ですが、この試合で最速144キロを記録するなど3回を投げて1安打1四球無失点と上々の投球を見せました。

118キロのカーブを有効に使うなど冷静なマウンドさばきを見せた1年生に、高知・濵口佳久監督も及第点を与えています。

通常であれば、この時期に強豪校のマウンドに上がっている時点で凄いことなのですけど、そんな普通の話をすること自体も野暮に感じられてしまいますね…。

変わりつつある常識

そして、この日の森木大智投手を報道するメディアからも怪物ぶりが見てとれました。

というのも、最速144キロのストレートを投げ込んだ1年生を「球速は144キロにとどまった」と表現していたり。

高校1年生が入学早々に140キロ超のストレートを投げることは、いつから当たり前になってしまったのでしょうか。

早くも「常識」を過去のものにしつつある右腕は、最近中学を卒業したばかりの1年生です。

でも、気が早いのは重々承知で2021年のドラフトが気になってしまうし、心のどこかでは「ありえない」と思いつつも12球団が1位指名をする快挙を期待せずにはいられないんですよね…!

当時阪神でマウンドに立ち「火の玉ストレート」で奪三振ショーを見せていた藤川球児投手に憧れて小3から野球を始めたとか、小6のときに体験入部をした際、走塁や守備の細かな部分を徹底するチームカラーに惹かれて高知中学への進学を決めたとか。

いわゆる「プロフィール」的な話ではなく、森木大智投手の「ドラフト」という未来の話を書いていきたいと思います。

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森木大智はドラフトまでに球速165キロをマークする

高校球界最速は射程圏内

まずはその怪物ぶりをまざまざと見せつける、代名詞とも言える「ストレート」です。森木大智投手を語る上でこの豪速球に触れないのは無理がありますよね。

高知高校で達成したい目標の1つに「球速165キロ」を掲げていますが、2021ドラフトまでに突破する可能性は十分と言えるでしょう。


中学時代にも全国大会決勝でしのぎを削った、「日本人最速左腕」を目指す仙台育英・笹倉世凪投手や144キロ右腕・伊藤樹投手との投げ合いが甲子園で実現することを切望しています…!

参考:笹倉世凪(仙台育英)は中学最速147キロ|豪腕が誇るもう1つの武器

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早くも大谷翔平・佐々木朗希と比較

2019年4月に163キロを叩き出し、大谷翔平選手の記録を塗り替えた大船渡・佐々木朗希投手はドラフトで目玉になると目されていますよね。

メジャーのスカウトが早くも足を運んでいますし争奪戦になることは間違いないと思うのですけど、その佐々木朗希投手が中学時代に軟式でマークした最速が141キロでした。

高校1年生では147キロをマークして話題になっていたものの、森木大智投手は中学の時点でこれらの球速を上回っていることになります。

(ちなみに大谷翔平選手が高校生時には1年生で147キロ、2年生で151キロを記録していました)

もちろん高校での佐々木朗希投手の成長ぶりは目を見張るものがあることは言うまでもありませんが、森木大智投手のポテンシャルはそれさえも凌駕する可能性があります。

身長184cm体重82kgとすでにプロ顔負けの体格もまだまだ成長するでしょうし、順当に行けば165キロの球速は極めて「現実的」なラインです。

参考:佐々木朗希が中学時代に経験した挫折|ドラフト注目右腕の苦悩と涙

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高知・森木大智は球速だけじゃなく球種も豊富

30キロ以上の緩急

またストレートの球速に期待がかかるのはもちろんのこと、森木大智投手の武器はそれだけではありません。

スライダーとツーシームに加えてスプリットも操るなど速い変化球が豊富で、対戦する打者としては芯でとらえることが非常に難しいでしょう。

さらにカーブにチェンジアップと緩いボールも投げることが出来ますから、ストレートの球威で押すだけでなく緩急で翻弄することも可能なんですよね。

実際に高校初登板となった愛媛・八幡浜戦では118キロのカーブで相手打者を併殺に打ち取る場面もあり、ストレートと30キロ以上の差がある変化球で投球の幅が広がることは間違いありません。

本人曰くまだ硬式に馴染めていない分、カーブの曲がり方が横になってしまっているとのこと。

身長を考えてもかなり角度がありますし、本来の持ち味であるドロップ系の変化が出せるようになるとさらに良くなるでしょうね…!

変化球の出し入れでカウントが取れるとなるとストレートもより生きてきますので、打者としては体感速度が尋常じゃないものになりそうです。

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2019春には龍谷大平安相手に完投

また、森木大智投手は龍谷大平安との練習試合でもポテンシャルの高さを見せつけました。

練習試合とはいえ、龍谷大平安の原田英彦監督に「完成されている」と言わしめたピッチングは見事としか言いようがないのではないでしょうか…!


奪三振は4と派手さこそなかったものの、ストレートは7割ほどに抑えて制球重視で凡打の山を築くなど高校初完投。

与えた四死球も二回に与えた死球1つと、申し分ない投球内容でまとめています。

龍谷大平安は2019春のセンバツにも出場した好チームですし、改めて末恐ろしい選手ですよね…!

球速を出すために力みからフォームのバランスを崩して制球が悪くなる投手は珍しくないですが、森木大智投手はそういった崩れ方を心配する必要もなさそう。

完成度の高さでスカウトを唸らせた2019ドラフトの目玉・奥川恭伸投手のようなピッチングが出来るようになると驚異的です…!

参考:奥川恭伸が中学時代に見せた大器の片鱗|ドラフト注目右腕の根底にあるもの

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ドラフト注目の高知・森木大智は打撃センスも凄い

打者としても高校通算50ホームランを公言

圧倒的な球速、豊富な変化球から一転、次はそのバッティングセンスです。

高校で球速165キロを目標として公言している森木大智投手は、同じく野手としても「高校通算50本」のホームランを掲げています。

実際に2019夏の高知大会決勝・明徳義塾戦ではレフトスタンドにホームランを放ちましたね!

本人も数多くのポジションをこなすことに意欲を見せていますから、打者・森木大智としても魅力的な選手になっていきそうですね。

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俊足も兼ね備える

投球でも証明されている強肩は中学時代に遠投110メートルを記録しているほか、50メートル6秒2と脚力も素晴らしいものがあります。

それに中学のときにも「球速150キロと全国二連覇」を掲げていて、「いやいやさすがにそれは…」と思った大人は多かったでしょう。

しかし、ものの見事に両方を現実にしているあたり、高校通算50ホームランもイケるんじゃないかと思わせる何かがありますよね…!

まだ1年生ですし出場機会を増やすためにも野手として試合に臨むことも十分にありえますから、打者としての資質にも大いに注目が集まって良いと思います。

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高知・森木大智は中学時代の怪我で大きくなった

中学1年で腰椎分離症を経験

最後に森木大智選手の精神面に関して。4つ目の理由は内面的な部分に焦点を当てたいのですけど、まずは中学1年のときに負った怪我にまつわるエピソードです。

130キロの球速をマークしていた小学生時代から中学に入学した1年の冬、森木大智選手は腰椎分離症を発症しました。

腰椎分離症については以下の通りです。

腰椎分離症は中学生ぐらいのスポーツ選手に発症しやすい腰痛の一つであり、ヘルニアのような神経痛ではないが、スポーツのし過ぎで発症しやすい。腰椎という骨の亀裂により起こる腰痛であるため、長時間経過観察をする必要があります。
引用元:zamst

これは僕も中学時代に経験しているのですが、野球の練習どころか日常生活を送ることも大変だったんですよね…。腰はどの動きにも影響するので特に。

専門家ではないので症状などについては割愛しますが、この怪我が森木大智選手の今をつくったといっても過言ではありません。

怪我のリハビリとして取り入れた体幹トレーニングが優れたバランスを作り上げ、中学で150キロという球速をマークした背景に「重心がブレないフォーム」が土台としてあったことは言うまでもないです。

その後、同様の症状に見舞われたこともないようなので、愚直な取り組みによってピンチをチャンスに変えた精神力は見事としか言いようがありません。

高知でしのぎを削った明徳義塾中学出身の二人、大阪桐蔭の146キロ右腕・関戸康介投手と愛工大名電の二刀流・田村俊介選手ら、中学時代からのライバルの存在も原動力になったのでしょうね…!

参考:関戸康介が大阪桐蔭を選んだ理由|スカウト注目右腕の球速以上の武器

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高知を盛り上げる気概も

また進路を決める際に「高知の野球を盛り上げたい」と、地元に残ることを決めた心意気も胸を熱くさせますね…!

中学時代からの恩師・濵口佳久監督を高校でも日本一にしたいとの純粋な想いは、チームメイトや応援する人々を巻き込んでいくと思います。

大谷翔平選手もそうですが、純粋に野球に打ち込み新しい世界を切り拓いていく姿は、大人たちに「忘れている大切な何か」を思い起こさせてくれるんですよね…!

ドラフトで全球団が1位指名をするような選手に育っていってほしいと願います。

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ドラフト注目・森木大智の存在は高校野球界に影響

高知の代表争いも面白い

1年生選手のドラフトについて夢を膨らませるのは早計だという想いがないわけではないですが、これほどスケールの大きな選手にまんまと心を踊らされるのも悪くないかと思っています。

同じ高知県で中学時代にしのぎを削ったライバル、元明徳義塾中の関戸康介投手田村俊介選手らとの戦いは本当に楽しみですよね。

何より森木大智選手の活躍に負けじと同年代の選手たちや上級生が奮起することで、高校野球もさらに盛り上がっていくでしょう。

2019夏の高知大会を制した明徳義塾も、意識的に対策を練ってきていましたしね…!

明徳義塾の1年生ショートとして甲子園でも活躍した米崎薫暉選手らは同世代ですし、これからの四国も熱くなりそうです。

参考:米崎薫暉(明徳義塾)はセンス抜群|中学ではショートで四番の逸材

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すでにスカウトにも動き

余談ですが、「高校生投手四天王」の1人である創志学園(岡山)の西純矢投手が、練習試合のため2019春に高知を訪れました。

その際、西投手を目当てに巨人・広島・ヤクルト・西武・楽天・ロッテと6球団のスカウトが駆け付けていたそうです。

西投手の注目度の高さを感じますが、森木大智選手もこの試合を濵口佳久監督と一緒に観戦しにいっていたんですよね。

試合後には二人が話をする機会もあったとのことで、日本を代表する先輩ピッチャーから学べるものは多かったでしょう。

そしてこの日、森木大智選手を発見すると同時に濱口監督へ挨拶に出向くスカウトもいたんだとか。

つまり既にスカウトも森木大智選手の獲得に目を光らせているということなのですけど、信じられないほどの注目度ですよね…!

高校野球界を引っ張る逸材であることは間違いありませんから、今後の成長を見守りつつ応援していきたいと思います。

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