神奈川の強豪・東海大相模で1年生の夏から堂々の四番を務める西川僚祐(にしかわ りょうすけ)外野手ですが、早くも2020年のドラフト候補として名前が挙がっています。
夏の予選では場外ホームランも放つなど、1年生だった2018年の通算ホームランは30本という異例のペース。
これまでの高校生記録は清宮幸太郎選手(日本ハム)が早稲田実業時代にマークした111本ですが、この記録を塗り替えるのではないかと目されています。
がっしりとしたプロ顔負けの体格を誇り日本を代表するスラッガーになる資質は十分で、右打ちながら、中学時代から右方向へ特大ホームランを放っている技術も目を見張るものがあります。
ドラフト期待の東海大相模・西川僚祐選手について詳しく見ていきましょう。
参考:東海大相模の2020新入生は?メンバーは野球センス抜群で盤石か
目次
西川僚祐は中学時代からずば抜けた長打力
ライト方向に特大ホームラン
身長186cm、体重95kgとすでにプロ級の体格を誇る東海大相模の西川僚祐外野手は、中学時代にも輝かしい実績を収めました。
古和釜中学時代に所属していた佐倉リトルシニア(千葉)では主将を務め、ジャイアンツカップで主砲として優勝に貢献。
決勝の小山ボーイズ(栃木)戦では東京ドームの右翼席中段に特大のホームランを放り込んでいます。
神奈川県高等学校野球秋季県大会
4回戦・第1試合
東海大相模1-0桐蔭学園
2回表 東海大相模 西川僚祐選手 レフトスタンドに突き刺さる先制本塁打炸裂 pic.twitter.com/z3LLcb2Fdp— M⚾️ (@tokyo1118Matsu) September 15, 2019
これだけ体格の良いバッターが立つ右打席は、対戦するピッチャーにとっては脅威でしょうね…。相当な迫力があることは想像に難くありません。
横浜・度会隆輝選手や習志野・角田勇斗選手ら当時の佐倉シニアは逸材揃いの好チームでしたが、二度の全国優勝の立役者として西川僚祐選手の名前は外せないでしょう。
参考:度会隆輝(横浜)がドラフト一巡目で消えてもまったく驚かないと思う
右中間へ運ぶ打球は技術の高さも
また、日本リトルシニア日本選手権の準決勝・神戸中央戦でも豪快な満塁ホームランを放つなど5打点の大活躍。
チームは決勝で世田谷西に5対6で敗れ優勝こそ逃したものの、大会の優秀選手賞に輝き存在感を示しました。
ちなみに、このときの満塁ホームランもジャイアンツカップ決勝と同じくライトスタンドに打球を飛ばしているんですよね…!
中学生時代からこれだけ逆方向に打球を運べる選手はそうそういないですし、何度も右方向へホームランを放っているその打撃技術の高さは、スラッガーぶりを語る上では欠かせないエピソードだと思います。
東海大相模・西川僚祐の打撃は肘の使い方が抜群
これほど右方向に強い打球を飛ばせる時点でドラフト確定と言われるのも納得なのですが、やはりスカウトの評価を見ても、清原和博選手や落合博満選手といった右打ちが得意な名だたる強打者が引き合いに出されています。
西川僚祐選手が類まれな打撃センスを持っていることは疑いようがないのですが、特大ホームランを連発している要因は「肘」の使い方にありました。
というのも、内角球はもちろん、外角のボールをさばく際にも右肘がしっかりと身体の近くを通っていて、ボールに力を伝えるのが抜群に上手いんですよね。
広角に打てる打撃センスを元阪神・赤星さんも絶賛していました。
大和南 0 – 5 東海大相模
怪物1年生西川僚祐(佐倉S)の公式戦初アーチはレフトへ消える場外スリーランホームラン! pic.twitter.com/eMpHnIXkQq— おくら (@okura_NHSBC) July 19, 2018
通常であれば外角のボールを打ちに行く際に右肘が伸び切った状態になってしまうことが多いのですが、西川僚祐選手はギリギリまで肘を畳んだ状態からインパクトの瞬間に力を爆発させるスイングができます。
この技術によって打球にしっかりと力を伝えることができるのはもちろん、長くボールを引き付けられるため自然と打率も高くなっていくということですね。
恵まれた体格のスラッガーということでそのパンチ力に注目が集まりますが、繊細な打撃技術からも目が離せません。
東海大相模・西川僚祐がドラフト注目の理由
豪快なホームランを見せる長打力
清原・落合といったビッグネームに加え、高校通算111本のホームランで話題をさらった清宮幸太郎選手と比較されている時点で逸材ぶりを感じさせる西川僚祐選手。
2019秋には高校通算50本目のホームランを放ちました。
西川僚祐(佐倉シニア)
高校通算50号に到達するスリーラン。#東海大相模 pic.twitter.com/nSAmPtwqFK— あゆさわ (@AyuSawaSAGAMI) October 5, 2019
高校通算ホームランがすべてではないとはいえ、西川僚祐選手の長打力はやはり魅力ですよね…!
逆方向へ打球を運べる点も2020年のドラフトでは確実に注目されるでしょう。
長打力だけではない強さ
長打力に関してはこれまでもお伝えしてきた通りですが、西川僚祐選手にはもう1つ注目したい点があります。
その長打力同様に高く評価されているのが「打率」なのですね。
清宮選手を超えるといわれている理由は逆方向への打球の強さに加え、打率の高さも外せません。
清宮選手の高校通算打率(公式戦)は4割5厘ということで、高校屈指の強打者と呼ばれただけあって立派な数字です。
ただ西川僚祐選手はホームランだけでなく、このハイアベレージさえも上回るのではないかと言われています。
ちなみに1年生時の公式戦での成績は以下の通りです。
2018夏(5試合):10打数5安打1ホームラン
2018秋(7試合):22打数9安打2ホームラン
通算:32打数14安打3ホームラン
打率:4割3分8厘
もちろんこれから相手ピッチャーの警戒も強くなるでしょうし、調子を崩す時期も出てくるかもしれません。しかしそれでも、清宮超えが期待される資質は十分ですよね…!
ちなみに上記に加え、二塁打5本の長打率や18打点の勝負強さなどもずば抜けたポテンシャルを見せつけています。
高校初打席から敬遠されるなど11の四球を選んでいることから、選球眼の良さも強打者として注目される所以でしょう。
2020年のドラフトまでにどこまでの成長を見せるのか、本当に楽しみな選手です。
西川僚祐はドラフトで何球団が競合するのか
東海大相模の怪物・西川僚祐選手について見てきましたが、2020年のドラフトでは何球団が指名に踏み切るのかが早くも気になってしまいます。
DeNAやロッテのスカウトからは1年生のデビュー時から注目されていますし、和製大砲が揃う西武打線に加わる未来なども非常に楽しみです。
星稜・内山壮真内野手や明石商業・来田涼斗外野手など、この世代は将来性豊かな選手が揃っており、スカウトも頭を悩ませることになるでしょうね…!
西川僚祐選手は同じく強打者として注目を集める花咲徳栄・井上朋也外野手にもライバル心を燃やしており、「意識はする。同じタイプの打者なので負けていられない」と話していました。
また、中学時代にはウエイトトレーニングをまったくしていないとのことで将来性も感じさせることから、ドラフトでは競合必死。
山村崇嘉選手など同級生を見ても東海大相模は本当に逸材揃いなので、甲子園で暴れまわってくれることに期待して、引き続き追いかけていきたいと思います。
参考:東海大相模・山村崇嘉がホームラン量産|二刀流はどちらでプロ入りか