完全な見切り発車ながら想像以上に反響をいただいた「ベスト5シリーズ」。
高校野球が大好きな人がめちゃくちゃ多いんだなと改めて感じ、ひとりテンションが上っている。
シリーズ第1弾はこちら。
参考:【ベスト5シリーズ】2019シーズンで興奮をくれた選手たち
この勢いのままに、シリーズ第2弾をお届けしたい。
2019シーズンは前評判がビビるくらい覆されたから「やはり」と言うべきか、要望が異常に多かったテーマ。
今回のテーマは「2019夏に甲子園で観たかった選手たち」。
惜しくも地区予選で敗れてしまったチームから、5名を選出していきたい。
目次
2019夏に甲子園で観たかった選手【5位】
まず甲子園で観たかった選手として、秋田商業の佐藤翔也選手を挙げさせていただきたい。
おそらく全国的にはほぼ無名だと思うが、身体能力の高さが尋常じゃない右投げ左打ちの選手だ。
50メートル5秒8の俊足に加えて、遠投は120メートルをマーク。いずれも高校球界トップクラスの数字で、この選手だけを球場へ観に行く価値が十分にあった。
さらに夏前の青森山田との対戦では1試合で2本のホームランを叩き込んだパンチ力もあり、甲子園に出場すれば間違いなく高校野球ファンの目に留まっていただろう。
内心ずっとドラフトにも期待しており、プロ志望届が出たら指名を受けてもまったく不思議ではないと思っていた。
進路など情報がなくてわからないが、もしこの先で佐藤翔也選手がブレイクした際にはああ、佐藤くんは高校時代からヤバかったよねとぜひドヤ顔をしてほしい。
参考:佐藤翔也(秋田商)の身体能力が凄すぎる|攻守の要は俊足強打で魅了
2019夏に甲子園で観たかった選手【4位】
次いで第4位は、世代トップクラスの左腕として前々から注目していた、前橋商業の井上温大投手。
以前からドラフト候補として注目を浴びてはいたものの、最後の夏でより評価を挙げたように感じる。気迫溢れるピッチングに心を震わせたのは僕だけではないだろう。
巨人からドラフト4位指名を受けたことからも実力の高さは見て取れるが、それだけではない。
最後の夏、井上温大投手に乗せられるように前橋商業は躍進を見せた。接戦の中でどんどん強くなった。しばらくの間、チャンテが頭を離れなかった。
延長12回をサヨナラで制した関東学園大付との群馬大会準決勝には心底興奮したし、中1日で150球を投げきるスタミナと精神力も見事と言うほかない。
この夏の井上温大投手はマウンドでの存在感が圧倒的だった。
チームに勢いを与えられるエースというのは、こういうものなんだと示してくれたように感じた投手だ。
参考:井上温大(前橋商)がドラフト注目の理由|中学時代に見せた芯の強さ
2019夏に甲子園で観たかった選手【3位】
第3位には、北海道から東海大札幌の小林珠維選手を選出。
投手として150キロの速球を投げ込むほか、四番を務めるバッティングからもポテンシャルの高さが伝わってくる選手だ。足も速い。
マウンドでの強気な投球はもとより、非凡な打撃センスがずっと気になっていた。2019春の札幌大谷との対戦で放った、右中間への低いライナーの弾道は高校生とは思えなかった。
ソフトバンクがドラフト4位で「野手で」小林珠維選手を指名したのも納得である。
また小学時代から日本ハムジュニアを経験するなど投打に活躍していたこともあってか、立ち姿からも大物感が漂う。良い意味でのふてぶてしさがある。
小林珠維選手だけでなく個々の能力が高い2019世代の東海大札幌は、甲子園出場を願っていた北海道の高校野球ファンも少なくなかっただろう。
小林珠維選手も負けん気が強く、相手が強いほど実力が引き出されるタイプだけに、全国の強者たちとの激突はぜひお目にかかりたかった。
参考:小林珠維(東海大札幌)はドラフト注目|球速以上のポテンシャルは必見
2019夏に甲子園で観たかった選手【2位】
2019夏の甲子園で観たかった選手、第2位には常総学院のスラッガー・菊田拡和選手を選出させていただく。
右の長距離砲として、圧倒的な飛距離を誇るバッティングは世代随一といっても過言ではないだろう。
話題になった履正社の井上広大選手と並び、出場していれば甲子園を沸かせるだけの打力は持ち合わせている強打者だけに、右中間に叩き込めるパワフルなバッティングは高校野球ファンを興奮させてくれたはずだ。
実際に球場で観た際にも打球の速さは目を見張るものがあり、野球経験者としては絶対内野は守りたくないと強く感じた。
身長182cm・体重94kgのどっしりとした体格で威圧感は高校生離れしたものがあった。バックスクリーンを越えての場外ホームランは普通ではない。
甲子園で観られなかったことは残念だが、ドラフト3位で巨人へ入団する。プロの世界でも豪快なバッティングでぜひのし上がっていってほしい。
参考:常総学院・菊田拡和のドラフトに注目|驚異のスイングから長打を連発
2019夏に甲子園で観たかった選手【1位】
ベスト5シリーズ第2弾。「甲子園で観たかった選手」で堂々のTOPには、京都国際の鉄壁ショート・上野響平選手を挙げさせていただきたい。
軽快なフットワークに安定したスローイングと、一部で「高校ナンバーワンショート」とも呼ばれていた実力はダテではない。
試合前のシートノックから惹き込まれる守備力を兼ね備えた内野手だ。
京都国際の上野響平選手。
高校生の守備力としては今年は頭抜けてる。フットワークの良さが際立つ。
pic.twitter.com/7eN1oa4xDp— ⚾️ひろむ@近距離のイップス克服専門アドバイザー⚾️ (@hiromu_ippus) 2019年9月21日
二遊間の速い打球を好捕する場面は何度も目にしたほか、難しい体勢からもファーストにストライクの送球ができる能力は超高校級といえる。
打撃面が飛躍的に向上したことはもとより、守備で魅せられる内野手の存在は全国的にもっと知れ渡ってほしかった。普通のショートゴロで唸りたかった。
ドラフト3位で日本ハムへの入団が決まっているが、これから先、ぜひプロのナンバーワンショートを目指してほしい。
参考:上野響平(京都国際)はドラフト確定|プロ級の守備力が凄すぎる