2019春のセンバツを制した東邦高校で攻守に圧倒的な存在感を見せつける石川昂弥(いしかわ たかや)選手。
右投げ右打ちの長距離砲は、高校通算ホームラン数が60本を超えるのではないかと見られる長打力に加え、ピッチャーとしてマウンドに立つポテンシャルの高さも見せています。
本人も「本音では打者に専念したい」と語っている通り、ドラフトではバッターとしての上位指名に期待がかかりますね。
左右に飛距離が出せる大砲だけに多くの球団が高い評価を与えています…!
地元の中日は高校屈指のスラッガーを1位で指名してくるのか。ドラフト注目の東邦・石川昂弥選手について特集してみました。
目次
二刀流の石川昂弥は野手でドラフトへ
ピッチャーとしても最速144キロを誇り、2019春のセンバツ決勝では完封を見せるなど、二刀流としての注目度も高かった石川昂弥選手。
一時期は「どっちでプロ入りするのか?」との議論もなされていましたが、野手としての指名が確定的です。
高校屈指の長距離砲であることはもとより、何より石川昂弥選手本人の希望が野手としての大成なんですよね。
大谷翔平選手が成功して以来「二刀流」と称される選手は多くなりました。
石川昂弥選手もその一人ではあるものの、あくまで「能力の高い選手が投手も請け負っている」という印象でした。
2018ドラフトで中日から1位指名を受けた根尾昂選手(大阪桐蔭)なんかも、まさにそのような選手だったように思います。
石川昂弥選手はセンバツ終了後にも「できることなら打者に専念したい」「完封よりもホームランが嬉しい」などとも話しており、ドラフトでは野手で指名されることは間違いないでしょう。
東邦・石川昂弥がドラフト上位確定と言われる理由
ホームランが打てる桁違いの長打力
石川昂弥選手は言わずと知れた高校屈指の強打者ですが、その長打力は高校球界でも群を抜いています。
最後の夏を前に行われた練習試合でも推定飛距離150メートルと見られる特大の高校通算53号を放っており、相手バッテリーの脅威となることは言うまでもありません。
夏の愛知大会を前にして練習試合
東邦 石川 昂弥 智辯和歌山戦で
高校通算53号の150m弾。
愛工大名電に1年生エース現れる pic.twitter.com/s5h0krAm9L— 加藤博幸 (@fyU30PYQoupl9mE) 2019年6月16日
身長184cm・体重84kgの体格から鋭いスイングを見せる石川昂弥選手はリストも強く、2019夏の1回戦・天白との対戦でも早速54号のホームランを記録。
惜しくも愛知大会で敗れて夏の甲子園は逃がしましたが、愛工大名電の1年生エース・田村俊介投手との対戦はぜひ観てみたかったです…!
参考:田村俊介(愛工大名電)の二刀流に注目|明徳に残らなかった理由はなぜか
右方向へ伸びる強い打球
パンチ力に長けたバッティングで魅せる石川昂弥選手は、右方向への飛距離も持ち味の1つです。
2019春のセンバツ決勝で見せた2本のホームランはバックスクリーンと右中間へのものでしたし、逆方向に強い打球を飛ばせるあたりにもスラッガーとしての資質を感じますよね!
【センバツ🌸名場面クリップ】
東邦エース #石川昂弥
決勝の舞台で1試合2本塁打 ⚾️⚾️#平成最後の #センバツ #高校野球 pic.twitter.com/dyID88EBlD— センバツLIVE! 毎日新聞×MBS (@SenbatsuLIVE) 2019年4月3日
プロ注目の習志野・飯塚脩人投手からスタンドに運んだ一発はポテンシャルを十分に証明しており、ここまで右方向に飛距離が出せるのは今の高校球界では石川昂弥選手と常総学院・菊田拡和選手くらいでしょう。
真っ直ぐに対する反応はもちろん、変化球への対応力も優れていますから、ドラフト上位確実との見方にも異論はありません。
参考:常総学院・菊田拡和のスイングスピードに注目|ホームランは驚異の飛距離
強肩を活かした守備力
類まれなバッティングセンスを見せつける一方で、石川昂弥選手は守備の面でもプロのスカウトから高く評価されています。
ピッチャーとしてもフィールディングの良さに定評がありましたが、高校1年時にはショートも経験するなど軽快なフットワークも魅力の選手で、実際にサードの守備ではほとんどの試合を失策0で終えているんですよね。
石川昂弥選手の守備 pic.twitter.com/M0ja8P6mLH
— タカゴジラ (@takagodzilla) 2019年4月20日
遠投120メートルの強肩ぶりはマウンド上の姿でもご存知の通りですが、50メートル6秒3の走力も含め「打つだけ」の選手ではないことも石川昂弥選手がドラフト上位濃厚と見られている所以です。
余談ですが、U18日本代表候補合宿で一緒だったドラフト注目の大型遊撃手・紅林弘太郎選手との三遊間はプロでぜひ観てみたいですね!
参考:紅林弘太郎(駿河総合)の強打はドラフトで注目されるのも納得
2019ドラフトでは中日の1位に注目
小学時代にドラゴンズジュニアも経験
2019ドラフトでは一巡目での指名にも期待がかかる石川昂弥選手ですが、やはり地元の中日を望むファンの声が多く見られます。
2018ドラフト1位の根尾昂選手がショートで奮闘しているだけに、否が応でも三遊間には期待してしまうものですよね…!(中日のショートを守る京田選手が鉄壁であることは一旦置いておきます)
石川昂弥は中日に来てほしいから
あんまり目立たないでほしいなー。— ドラゴン (@sayh5123) 2019年1月25日
石川昂弥の持ってる男感は稀に見るレベルだし、もう中日は奥川は諦めて1位で行かなきゃダメだろうな。根尾と石川が主軸に台頭したらチームが変わる。この二人を育てる為に外部からコーチ招聘しないと。
— らす川 (@suzu_rasu) 2019年4月3日
石川昂弥選手は小学時代に中日ドラゴンズジュニアにも選出されていますし、人気の面でもチームにとっては大きなプラスだと思います。
一部では星稜・奥川恭伸投手が濃厚とも見られていますが、中日の1位指名からは目が離せませんね…!
参考:奥川恭伸が中学時代に見せた大器の片鱗|ドラフト注目右腕の根底にあるもの
投手豊作の年だけに見もの
冷静に考えると2019ドラフトは投手が豊作だと言われています。
目玉となる大船渡・佐々木朗希投手に前述の奥川恭伸投手はもちろん、大学生で見ても森下暢仁投手(明治)らは間違いなく上位で消えていく逸材ですよね。
それ故に石川昂弥選手も「外れ1位」での指名が濃厚との見方もされているわけですが、ぜひ中日にはこの予想を覆すドラマを見せてほしいなと…!
石川昂弥選手の実力を考慮すれば1位指名はサプライズでも何でもないので、大いに期待したいと思います。
2019侍ジャパンのメンバーにも選出されましたし、ドラフト前の世界大会も非常に楽しみです。
石川昂弥選手が見せる活躍にはぜひ注目していきましょう!
参考:佐々木朗希が中学時代に経験した挫折|ドラフト注目右腕の苦悩と涙