監督を務める父・晋松氏の元で成長を見せる、静岡商業の高田琢登(たかだ たくと)投手に注目が集まっています。
2019春に2年生ながら球速144キロをマークした本格派左腕は中学時代を蒲原シニアで過ごし、中学日本代表に選出された経験も。
最速139キロだったストレートは当時から話題になっていましたが高校でも順調な成長ぶりで、2020年のドラフトも楽しみな逸材ですね。
強豪・御殿場西と対戦した2019春の静岡大会では16奪三振の快投を見せるなど、県内屈指のサウスポーとなった高田琢登投手について詳しく見ていきましょう。
目次
高田琢登は中学時代に日本代表選出
出身の蒲原シニアでは最速139キロ
富士宮市生まれの高田琢登(たくと)投手は静岡市立清水船越小学校に入学。小学4年から船越リトルグリーンズで野球を始め、5年生からはピッチャーとして活躍していました。
清水第二中学に進学してからは蒲原シニアに所属していたのですが、中学3年のジャイアンツカップでポテンシャルの高さを見せつけます。
全国出場を目指して挑んだ大会の準決勝・浜松ボーイズ戦で最速139キロをマーク。
惜しくも全国の舞台は逃したものの、130キロ台中盤を連発するストレートで大いに注目を浴びましたね。
日本代表として全米選手権に
高田琢登投手は中学3年春に「MCYSA全米選手権大会」へ向けた日本代表の選考会に参加し、見事18人に与えられる椅子を勝ち取りました。
選考会には関東連盟所属のチームから69人の精鋭が参加していたとのことで50人以上が落選したわけですが、この中でも光るものを持っていたということですね。
139㌔左腕 静岡蒲原シニアの高田琢登投手が、早実、東海大相模など県外強豪校からの誘いを断り、静岡商に入学します。静岡商の監督は父晋松氏。親子鷹で甲子園を目指す熱い思いを本日の紙面で語っています。高校野球ファンの方々、お見逃しなく。#静岡商 #甲子園 #高校野球 #静岡蒲原シニア pic.twitter.com/IAW1dBXb0u
— 日刊スポーツ静岡支局 (@NikkanShizuoka) 2018年3月16日
中卒でメジャーに挑戦した結城海斗投手や、二刀流としてドラフト注目の東海大相模・山村崇嘉選手らと共にプレーした経験は今後の野球人生に大きな影響を与えるでしょう。
また進路を決める際には東海大相模や早稲田実業など、県外の強豪校からもスカウトされたとのこと。
そんな中で父・晋松さんが監督を務める静岡商を選んだあたりも話題性は十分ですから、ぜひ悲願の甲子園出場を勝ち取ってほしいものです…!
参考:東海大相模・山村崇嘉はドラフト注目|中学時代は二刀流でも全国屈指
静岡商業・高田琢登がドラフト注目の理由
2018秋を制した御殿場西戦での16奪三振は衝撃でしたが、高田琢登投手は速球・変化球ともに質の高いボールを持っています。
今後も「静岡ナンバーワン左腕」として活躍を見せるでしょうね!
球速150キロも十分にありえる
静岡商・高田琢登投手の強みを語るうえで、まず欠かせないのがやはりストレートでしょう。
中学3年時ですでに最速139キロをマークしていたわけですが、2年生となった2019春には144キロを投げ込み球場を沸かせました。
春季静岡県高等学校野球大会は各地で決勝戦。中部地区は常葉大橘vs静岡商。3-1で静岡商業が勝ちました。
静岡商の2番手、左腕・高田琢登投手がラストバッター相手になんと144kmをマーク!!
まだ2年生、いやー驚きました!
【片山真人】 pic.twitter.com/4lL3CzlddU— あさひテレビ 高校野球アカウント (@yakyu_satv) 2019年4月13日
高校入学前の冬にはウエイトトレーニングで体重を8kg増やすなど、肉体改造に取り組んだ高田琢登投手。
増井浩俊投手(現オリックス)の弟さんが経営する静岡のサロン「ノーブレス」にお世話になっていたようです。
身長177cm・体重73kgと体格的にもまだまだ大きくなると思いますし、さらに体重が乗ってくると150キロの大台も極めて現実的な話ですよね。
ドラフト注目の横浜・松本隆之介投手や、仙台育英の最速147キロのスーパー1年生・笹倉世凪投手との投げ合いも、ぜひ甲子園の舞台で観てみたいところです。
参考:松本隆之介(横浜)がドラフト上位と注目される球速以外の理由とは
鋭いスライダーも見もの
またカーブやチェンジアップも投げるなど変化球も注目の高田琢登投手ですが、ストレートと並んで投球の軸となるのがスライダーです。
縦に変化するスライダーは非常にキレがあり、相手打線がストレートに狙いを絞った際には変化球を中心に投球を組み立てる器用さも持ち合わせているんですよね。
高田琢登が魅せた。毎回の16奪三振完投で秋の覇者御西を退けた。初回2連続四球で嫌な予感がするもここで立て直せるようになったのも昨年からの成長。強振する御西に対しそれをものともしない威力の直球でねじ伏せた。直球を狙われた中盤は変化球でかわした。高田の復活で甲子園が現実味を帯びてきた。 pic.twitter.com/YcPiES6E4d
— がく (@black_brokenn) 2019年4月29日
ノビのあるストレートで空振りを奪えることはもちろん、低めに決まるスライダーも相手打者にとっては脅威です。
現時点ではやや制球が甘くなる場面も見られますが、これからコントロールにも磨きがかかると奪三振はさらに多くなって存在感が増すと思います。
参考:笹倉世凪(仙台育英)の出身は楽天ジュニア|豪腕が誇る圧巻のスライダー
ドラフト注目・高田琢登は静岡商を選んで良かった
最後に個人的な雑感ですが、高田琢登投手は進路に静岡商を選んで良かったと感じます。
強豪校からの誘いを蹴って静岡商を選んだ背景には父・晋松さんの存在が大きく、「父と一緒に甲子園を目指せる機会はそうそうない」との想いがあったそうです。
静岡商業高田くん最後今日MAXの142kmのストレートで空振り三振
御殿場西1-4静岡商業(終了) pic.twitter.com/mQGNMsi0bg— ゆうち (@kyoumusou2) 2019年4月29日
2013年の前橋育英も荒井直樹監督と息子の海斗主将が二人三脚で甲子園を制し、大いに話題になったことは記憶に新しいですよね。
高田琢登投手にもそんなドラマを期待したいですし、強豪校を倒して勝ち上がっていくジャイアントキリングはこの上なく見ごたえがあるのではないでしょうか…!
2020ドラフトでも全国的に話題になるポテンシャルは十分なので、高田琢登投手のこれからの成長にも期待して応援していきましょう。