静岡の強豪・加藤学園で1年の2018秋からエースの座を掴んでいる肥沼竣(読み方は「こいぬま しゅん」)投手。
球速140キロに迫るストレートと、コースにしっかり投げ分ける制球力を武器とする完成度の高い右腕です。
2019秋には静岡大会、続く東海大会を一人で投げ抜き、東海大会ベスト4に大きく貢献しました。
チームの大黒柱として全国の舞台でも活躍に期待がかかる、加藤学園の肥沼竣投手を特集していきましょう。
目次
肥沼竣の中学時代は瑞穂シニアで四番手
右投げ左打ちの肥沼竣(読み方は「こいぬま しゅん」)投手は埼玉県所沢市の出身で、小学1年から少年野球チーム・堀之内エコーで野球を始めました。
小学5年からは硬式野球チームの武蔵府中リトルに所属。その武蔵府中リトルではドラフト注目の東海大相模・山村崇嘉選手とチームメイトでしたね!
その山村崇嘉選手に対しては「小学生の頃からすごかった。目標にしている選手。負けたくない」とのコメントを残していますし、甲子園での激突にも期待したいところです。
肥沼竣 加藤学園2年
キレのあるボールを武器に1年秋から加藤学園のエースとなると、2年春に静岡準V。2年秋にも5試合を完投し静岡準Vを達成すると、東海大会でも大垣西から1失点完投勝利をあげると、連投となった近大高専戦でも10回を投げ切り完投勝利をあげた。#本日の選手紹介 pic.twitter.com/R0Nn3shuN6— ぶるーたす (@bluamabase) October 29, 2019
また所沢市立山口中学への進学後は瑞穂シニアに所属。
その瑞穂シニアでも投手をしていた肥沼竣投手ですが、当時は四番手の控えピッチャーだったんですよね…!
加藤学園のエースとして大車輪の活躍を見せる今からすると想像できないものの、中学から高校にかけて大きな成長を遂げていることが見て取れます。
「日々努力」をモットーにしている肥沼竣投手ですし、今後の成長にも大いに期待です!
参考:東海大相模・山村崇嘉はドラフト注目|中学時代は二刀流でも全国屈指
加藤学園・肥沼竣は内角の制球が抜群
加藤学園でエースとしてマウンドに上がる肥沼竣投手ですが、大きな武器は際どいコースを突ける制球力の高さです。
特に左右の打者に対する内角へのコントロールは素晴らしいものを見せていて、見逃しを奪う場面も少なくありません。
2019秋の静岡大会準決勝・静岡商戦では、相手打者が打席でホームベース寄りに立っていることを察知して内角攻めを徹底。
2失点の完投勝利で接戦を制し、東海大会に駒を進めました。
静岡県高校野球
第92回選抜高校野球出場校
加藤学園高校(静岡県)初出場㊗️
チームの大黒柱エース肥沼投手。
彼の持ち味はインコースの制球力。
そしてどのような場面でも表情を
変えないポーカーフェイス。これで
相手はよめない。
甲子園ではその成長した投球を魅せてほしい。
(スポニチ静岡版より) pic.twitter.com/aNrtFnYvqx— ジョージ・ベスト (@spulse1959) February 7, 2020
インコースに臆することなく投げ込めるのは制球力に自信がある証拠とも言えますし、生命線とも言えるコントロールが普段どおりに行けば大崩れすることは考えにくいでしょう。
変化球の精度も高い投手ですから、この先のピッチングからは目が離せません…!
肥沼竣は加藤学園で球速も最速を大幅に更新
肥沼竣投手の持ち味でもうひとつ注目したいのが、ストレートの球速の伸び方です。
2019秋の時点で最速139キロと驚くほどのスピードはないものの、加藤学園での成長ぶりが凄いんですよね…!
1年秋の時点では最速127キロだったことを振り返ると、1年で10キロ以上も球速がアップしています。
加藤学園 肥沼 竣(2年)
加藤学園の大黒柱。130km半ばのまっすぐと変化球を制御して、安定感あるピッチング。
選抜の切符がもたらされるか注目です。 pic.twitter.com/WTJRJEF360— コウ (@jumbonokachi511) December 23, 2019
球速アップの要因の1つが体重の増加で、肥沼竣投手は加藤学園に入学してから10キロ以上の増量に成功。
身長180cm・体重78kgとバランスの取れた体格を手に入れていますし、今後さらなる肉体改造も進むでしょう。
球速が140キロを超えてくれば、さらに攻略が難しい投手になってきますからね…!
同じく高校で急激な成長を遂げている、ドラフト注目の智弁和歌山・小林樹斗投手らとはぜひ全国の舞台で投げあってほしいものです!
参考:小林樹斗(智弁和歌山)は球速の伸びが異質|ドラフト注目の怪物右腕
加藤学園・肥沼竣は急成長でドラフトなるか
加藤学園の大黒柱として背番号1を背負い、2019秋の大会を一人で投げ抜いた肥沼竣投手。
東海大会まで9試合連続完投と、連投が続くなかでも防御率2.16を記録し、抜群の安定感を見せました。
ただ肥沼竣投手はエリート街道を歩んできたわけではなく、中学時代で野球に見切りをつけ、地元の高校でバドミントン部に転向することも考えたんだとか。
先輩がいた縁で加藤学園に入学して才能を開花させていますから、そんな背景を見ても将来が本当に楽しみですよね…!
秋季高校野球東海大会2回戦で、藤枝明誠と加藤学園が勝って、準決勝に進みました。来春センバツ出場が確実になる東海2枠まで、あと1勝。勝ったら1面にするぞ~! 写真は2試合連続完投の加藤学園・肥沼投手です。 #高校野球 #東海大会 #藤枝明誠 #加藤学園 pic.twitter.com/LV0ArS5t1m
— 日刊スポーツ静岡支局 (@NikkanShizuoka) October 27, 2019
今ではプロを目指しているという肥沼竣投手は制球力も素晴らしものを持っていますし、ストレートの球威や変化球のキレなど、もうワンランク上の投手に成長すればドラフトも十分にありえる逸材です。
甲子園の舞台で活躍することはスカウトへのアピールにもなりますから、肥沼竣投手にとって、2020春のセンバツ甲子園は願ってもないチャンスとも言えます。
加藤学園は佐野陸斗選手らポテンシャルの高い選手が揃っているため、非常に楽しみな存在ですね!
肥沼竣投手の活躍に期待しつつ、その成長を追い掛けていきましょう。
参考:佐野陸斗(加藤学園)は中学40発超|俊足強打の注目株はドラフトなるか