広島の強豪・広陵高校をチームの顔として引っ張り、2020年のドラフトで上位指名に期待がかかる宗山塁(むねやま るい)選手。
2019春のセンバツ甲子園ではバッティングこそ2試合で7打数1安打と振るわなかったものの、センスを感じさせる守備では高評価を得ていました。
攻守に隙がなく、随所で野球センスの高さが見える素晴らしい選手なんですよね…!
そんなスカウトも注目の広陵高校・宗山塁選手について「四拍子」を軸に特集していきましょう。
目次
広陵・宗山塁はドラフト上位の逸材である
2019春のセンバツで広陵高校は2回戦で姿を消したものの、宗山塁選手は相変わらずの高評価を得ていました。
1年生として出場した2018夏の甲子園ではショートゴロの併殺に倒れましたが、新チームとなった秋の大会からも非常に注目度が高い選手なんですよね。
走攻守いずれをとってもハイレベルですし、守備のセンスを考慮するとセカンドからショートにポジションを移したのは的確な判断だったようにも感じます。
小学時代には広島カープジュニアに選出され、中学は高陽スカイバンズでプレー。
野球部員数が100人に迫る強豪・広陵高校で1年生からベンチ入りしたのは見事ですし、非常に高いポテンシャルを秘めていることは間違いありません。
早速、宗山塁選手が注目を集める理由を細分化していきましょう。
宗山塁はバッティングに注目
星稜・奥川恭伸から2安打
まずバッティングについてですが、広角に打ち分けるミート力が高く評価されています。左打席で足もあるバッターを先頭打者で迎える相手チームが、宗山塁選手に強い警戒を示すのも納得ですね。
1年生時には秋の神宮大会2回戦で石川・星稜と対戦。高校BIG4と呼ばれ、プロ注目投手の一角である奥川恭伸投手を相手にチームは散発3安打と零封された中、宗山塁選手は2安打と気を吐きました。
広陵1年生の宗山塁くん!
奥川くんの今日最速の149㌔のストレートを初球で弾き返し、唯一三振なし!
今後も楽しみな選手✨
そしてイケメンくんですね😊笑 pic.twitter.com/0282Vaq91a— Y⚾️ (@baseball9189) 2018年11月10日
1本目はインコースのストレート(149キロ)、2本目はアウトコースのストレート(146キロ)といずれも真っ直ぐを捕らえたわけですが、高校トップレベルの球速に負けないバッティングが出来るあたり非凡なものを感じます。
打球の方向も1打席目がライト前だったのに対し、2打席目はショートへの内野安打と、内外のストレートを上手に打ち分けている印象を受けますね!
同世代の星稜二枚看板である寺西成輝投手、荻原吟哉投手との対戦も楽しみです。
参考:荻原吟哉(星稜)は抜群の制球力で魅せる|中学全国制覇の本格派右腕
創志学園・西純矢からもマルチヒット
奥川恭伸投手と並び高校BIG4としてドラフトに注目が集まる、創志学園の西純矢投手とも2018秋の中国大会準決勝で対戦しており、宗山塁選手はライト前とセンター前にヒットを放ちました。
高校屈指の二人の投手から複数安打を記録しているあたり、そのミート力が注目される所以なのですが、本人はいずれも単打だったことにパワー不足を感じたとのこと。冬には力強さを意識して徹底的に体幹トレーニングを重ねています。
また、宗山塁選手の武器はスイングだけでなく優れた洞察力にもあります。
「どの球なら打てるか」を常に考えていると語っていますし、打席に入る前から仕掛けは始まっているということですよね。
新2年生となった2019春のセンバツこそ不発でしたが、冷静に打席に入る選手だけに今後のヒット量産が楽しみです。
ドラフト注目・宗山塁はスピードも魅力
50メートル6秒1の脚力
バッティングに加えて注目なのが脚力で、50メートル6秒1と非常に優れた身体能力を持ち合わせている選手だということがわかります。
藤原恭大(ロッテ)が並外れた瞬発力の持ち主であることは記憶に新しいですが、その藤原恭大が大阪桐蔭時代に記録した一塁到達タイムが4秒19でした。
一方で宗山塁選手は2018秋の時点で4秒09と、1年生ながらあの藤原恭大に匹敵する俊足を誇っているのは素晴らしいですよね…!
ちなみに4秒3以内であれば俊足と判断されることが多く、プロのトップレベルが3秒8前後。宗山塁選手のポテンシャルの高さは走力からも垣間見えますね。
俊足強打の細川凌平外野手(智弁和歌山)らと並んで、世代トップクラスの左打者だと言えるでしょう。
参考:細川凌平(智弁和歌山)はホームランも打てる理想の一番打者である
盗塁タイムにも注目
また宗山塁選手は俊足を活かした盗塁にも期待がかかります。
盗塁タイムは3秒46と好タイムを記録していて、相手投手としては出塁させると嫌らしい選手になるでしょう。
ちなみに大阪桐蔭時代には藤原恭大が3秒28、報徳学園時代の小園海斗(広島)が3秒45でしたから、2018年ドラフト1位に匹敵する脚力を持っていることはここでも証明されています。
宗山塁の守備は広陵を支える
軽快な守備でも魅せる
打撃に走塁と攻撃面での能力の高さを見せつける宗山塁選手ですが、守備面でも高評価を受けています。
俊敏性に優れており守備範囲が広いだけでなく、巧みなグラブさばきにも注目が集まっていました。
#広陵#宗山塁 pic.twitter.com/tOtMz0U1um
— hikaru⚾︎ (@him__b89) 2019年3月31日
2018秋の中国大会決勝では失策も記録しているものの、冬の練習で守備力向上にも取り組んでおり、1年生としては高校トップレベルと評されていた守備にどこまで磨きがかかるかにも注目です。
最大の武器はスナップスロー
また、宗山塁選手の魅力を語る上で欠かせないのがスナップスローです。
送球で魅せる内野手はそうそういませんが、宗山塁選手の守備は「シートノックから観たい」と思わせるものがあります。
遠投100メートルの強肩はもとより、スナップが尋常じゃなく強い印象を受けますね。
現在はショートを守る宗山塁選手は「本来は二塁手向き」と見られることもあり、その理由として挙げられるのは決まって「送球」です。
送球には力強さだけでなく正確性も兼ね備える内野手だけに、ダブルプレーを成立させる上でチームの強力な武器になると言われています。
身長173cm体重70キロと決して大柄な選手ではありませんが、随所で身体能力の高さが光る将来が楽しみな選手です。
宗山塁は甲子園の「顔」になるイケメン選手
まさに走攻守と三拍子揃った選手ですが、もう1つ付け加えたいのが「イケメン」であること。もちろん球児はプレーが命であることは言うまでもないですが、甲子園で人気が急上昇する選手にイケメンが多いのも確かです。
6番 ショート 宗山 塁 pic.twitter.com/Y6pe54AVzu
— じゅな (@j__juna__) 2019年3月26日
文字通りチームの「顔」になれるのが宗山塁選手ですし、特に女性の高校野球ファンにはたまらない顔つきをしています。これからさらに甲子園で騒がれるのが非常に楽しみですね…!
イケメンだけどプレーがイマイチ…という残念なパターンに陥る心配も皆無ですから、四拍子揃った逸材として甲子園を沸かせてくれることに期待しています。
一部では、現在売り出し中の福田周平(オリックス)を超える逸材とも言われていますし、宗山塁選手にはスカウトも注目せざるを得ないでしょう。
広陵高校の躍進を支える選手であることは間違いありませんから、今後も応援していきたいと思います。