北海道屈指の本格派左腕として2019ドラフトにも期待がかかる網走南ヶ丘の石澤大和(いしざわ やまと)投手。
十分な威力を誇る最速145キロのストレートが投球の軸になることは間違いないですが、球速以外の面でも高く評価されているサウスポーです。
北海道からソフトバンクホークスにドラフト2位で指名された江陵高校出身の160キロ左腕・古谷優人投手に憧れているとのことで、どこまで近付けるのか将来が楽しみな逸材ですね。
北北海道大会を沸かせるピッチャーとしての注目も集まる石澤大和投手について、詳しく見ていきましょう。
目次
石澤大和は小学時代から世代トップクラスの左腕
ファイターズジュニア出身
ドラフトでの指名に期待がかかる石澤大和投手は北海道網走市の出身で、小学生の頃には網走つくしマスターズでプレーしていました。
左腕から繰り出すストレートは当時から素晴らしいものを持っており、6年生時には日本ハムファイターズジュニアに選出。
同じくドラフト注目の東海大札幌・小林珠維投手や札幌大谷・西原健太投手らと共に12球団トーナメントに出場しています。
ところで、現状。今年の北海道の高校野球で右投手、左投手それぞれの最速球速は
【右投手】149キロ・小林珠維投手(東海大札幌)
【左投手】145キロ・石澤大和投手(網走南ヶ丘)
で、間違いないですかね?
— 球音 (@kyuonbaseball) 2019年6月14日
このとき共に戦った選手たちが高校でも左右の注目選手として成長しているのは素晴らしいですね…!
また石澤大和投手は所属チームでもエースとして全国大会出場に大きく貢献していますし、奪三振率が高い好左腕として地区では有名な投手でした。
参考:小林珠維(東海大札幌)はドラフトで球速以上に評価されていいと思う
出身中学で球速は130キロ超え
網走市立第三中学校に進学した石澤大和投手は中学でも軟式でプレー。ここでも全道大会出場を果たすなど、順調な成長を見せていました。
網走南ケ丘 石澤 大和君
投球フォームが綺麗すぎる! pic.twitter.com/ntqjX0xSEz— ななみ (@a_ina0307) 2018年6月27日
綺麗な投球フォームから繰り出すストレートの球速は130キロを超えており、進路を決める際には数多くの強豪校から誘いがあったものの、仲間とプレーすることを選び地元の網走南ヶ丘高校に進学しています。
この決断から3年が経ち、2019夏には北見地区代表として北北海道大会への出場も決めましたから、最後の夏に思いきり暴れてほしいものですね!
網走南ヶ丘・石澤大和がドラフトで注目される理由
抜群の球威を誇るストレート
石澤大和投手がドラフト注目の左腕として期待される理由として、やはりまずはストレートに触れていきます。
2019春にマークした最速145キロのストレートは常時140キロ前後を計測する力を持っており、1年時から公式戦のマウンドに上がっていた実力はダテではありません。
網走南ヶ丘2年生エースの石澤大和くん pic.twitter.com/K3gzGr1HRD
— kikukt (@jp_0319) 2018年7月1日
伸びがある真っ直ぐは打者を寄せ付けず、2019春の網走桂陽戦では17個の三振を奪う快投も見せましたね。
左肘が柔らかく、しなやかな腕の振りから投げ込む右打者のインコースへのストレートは迫力も十分です。
2019夏の時点で身長177cm・体重73kgとバランスの良い体格ではあるものの、今後のトレーニングで球速はまだまだ伸びると見られており、投球の軸として注目を浴びることは間違いないでしょう。
変化球の見どころは2種類のスライダー
高校最後の夏で150キロの大台を突破するのではと期待の声も挙がっている一方で、石澤大和投手は変化球のキレも凄まじい投手です。
特に縦横2種類のスライダーは見事で、個人的にはこのスライダーこそが石澤大和投手が「北海道ナンバーワン左腕」と称される所以だと思っています。
打者の手元で鋭く落ちる変化は全国でも十分に通用するボールですし、球速も130キロ台をマークする高速スライダーは簡単に攻略できるものではありません。
網走南ヶ丘・石澤くん6回10K
— kikukt (@jp_0319) 2018年7月1日
奪三振が増えるのは必然とも言えますし、ドラフト注目の本格派左腕・及川雅貴投手(横浜)に勝るとも劣らないボールだと言われているのも決して誇張した表現ではないんですよね…!
加えて、2019夏には緩いカーブを意図的に盛り込んでおり緩急も上手に使っていますから、変化球にもぜひ注目してみてほしい投手です。
参考:及川雅貴(横浜)はロッテ出身|中学時代は日本代表で最速140キロ
石澤大和が網走南ヶ丘で流した嬉し涙
小学時代から世代トップクラスの左腕としてハイレベルな投球を見せてきた石澤大和投手も、いよいよ高校最後の夏を迎えます。
試合終了。
網走南ヶ丘石澤投手完封で2年ぶりの北大会進出 pic.twitter.com/kDeYklcW44— かっつ (@kattsu1022) 2019年6月30日
2019夏の北見地区予選では代表決定戦を完封勝利で飾ったわけですが、試合終了時に宮崎優晏捕手と抱き合って喜んだ石澤大和投手の目には涙が溢れていました。
春の大会では強打の遠軽打線に大量失点を喫するなど北北海道大会への切符は平坦な道ではなく、仲間たちと最後の夏に懸けてきた想いが爆発したことは想像に難くありません。
ドラフトの目玉として話題になっている佐々木朗希投手も強豪からの誘いを断って大船渡への進学を決めましたが、これから大きく成長していく球児たちが高校野球で本当に大切なものを手に入れているようにも感じます。
高校最後の夏にこれまでの努力をぶつけてほしいことはもちろん、仲間と戦える喜びを噛みしめて精一杯楽しんでほしいですね!
参考:佐々木朗希が中学時代に経験した挫折|ドラフト注目右腕の苦悩と涙