2019春の高校野球、全道大会の注目選手を紹介していきます。
すべての試合を生で観れたわけではないので昨年の記憶を引っ張り出したりしていますが、今年の北海道大会も非常に面白い試合が期待できそうですね…!
全4部構成の第二弾。1記事ではとてもまとめられなかったため細切れになりますが、試合観戦などの参考にしていただけたら幸いです。
参考:2019春季全道大会の注目選手を紹介①|開幕戦は強力打線VS好左腕
目次
函大有斗VS苫小牧工業
エース・藤澤京介と勢いのある2年生打者
2018秋の大会では函館工業に1対5で敗れ、初戦敗退を喫した函大有斗。この悔しさをバネに雪の日も外での練習を行うなどかなり追い込んできたようですが、ひと冬越えて一回り大きくなった印象を受けます。
エース右腕の藤澤京介投手はどっしりとした体格でパワーがあり、1年生時から試合に出場していたほか、2年でも一塁手として背番号3を掴むなど経験も豊富な選手です。
函館大谷戦では五回コールドの参考記録ながらノーヒットノーランを達成していますね…!
上位打線に良い打者が並んでいることもあり予選では八番・ピッチャーでの出場が主でしたが、1年生として出場していた頃から打席でも注目を集めていました。
【ピックアップ】
藤澤京介 一塁手 函館大学有斗 右投右打 1年生西田くんの負傷後、後をつとめたのが1年生の藤澤くん。緊張からか思うようなプレーが出せないようだがそれでもどっしりとしいかにもパワーがありそうな打席の雰囲気は活躍を期待したくなる魅力に溢れていた。楽しみな存在!
— 球音 (@kyuonbaseball) 2017年5月17日
また個人的には中村侑人選手にも注目で、予選では三番・ライトで活躍を見せていましたがピッチャーとしてマウンドにも立てる選手なんですよね。
小学時代にはファイターズジュニアの最終セレクションにも残った逸材で、随所にセンスを感じさせるプレーが魅力です。
加えて一番・ショートの福島一茶遊撃手に五番・キャッチャーの本田瑠惟捕手は2018春の全道大会にも1年生ながらベンチ入りを果たしていた選手で、地区予選の初戦では揃って三塁打を記録。
レフトを守る北越祐輝外野手も代表決定戦で2本の長打を放つなど、予選で気を吐いた2年生が全道大会でも仕事をすると面白くなりそうですね!
全然関係ない話で恐縮ですが、函大有斗の応援が僕は結構好みです。
苫小牧工業・畠山祐大の打撃センスに注目
苫小牧予選準決勝で北海道栄、決勝で鵡川と強豪を立て続けに破り23年ぶりに春の全道大会出場を決めた苫小牧工業。
レベルの高いバッテリーを擁するなど力のあるチームですが、特に注目したいのが三番・ファーストの畠山祐大一塁手です。2018年に入学した左の好打者は1年生ながらクリーンナップを任され、現在のチームでも主軸として活躍しています。
ミートが上手な打撃技術はもちろんのこと、捕らえた打球はかなり鋭く、全道大会でも実力を発揮することができれば一気に注目度が上がるであろう強打者ですね。
北海道栄戦の初回にタイムリースリーベースを放っていますが、このときの打球は観客の度肝を抜いていました。
また四番を務める主将の三上謙人捕手も健在で、1年秋からマスクをかぶり中心選手として出場しているだけに、全道大会にかける想いも人一倍でしょう。
エースの子が泣いていて、貰い泣きしそうになりました。#苫小牧工業
道栄を打ち破っただけある、とてもパワーのあるチームでした!逆転打を放った三上くんは円山でも今日の力を是非発揮してほしいところ!
23年振りの快挙!!!
おめでとう!#とましん球場 #高校野球 https://t.co/ydgR9AAuoG— ︎︎UR⚾︎ (@RUNAphoto6) 2019年5月21日
※ツイートを引用させていただいた「@RUNAphoto6」さんは写真が超上手なので必見
地区予選はなかなか調子が上がらずに苦戦していたものの、代表決定戦で貴重な決勝点を挙げるツーベースを放つなど力強いスイングには定評があります。
強肩捕手として相手チームへプレッシャーもかけられる選手ですし、チームの大黒柱として本来の調子が戻ると非常に恐い存在になりますね!
またエース右腕・松本凛大投手はサイドスローながら球威があるため、相手打線がどう攻略するかも見ものです。
地区予選では制球重視のようにも見えましたがストライク先行の投球は安定感がありましたし、右打者のインコースへの直球が決まり出すと連打は難しいのではないかと。
バッテリーからは特に勝利への執念を感じるため、全道でどんな戦いを見せるかが非常に楽しみです。
釧路湖陵VS士別翔雲
強打の釧路湖陵は齋藤叡佑が攻守の要
2019春のセンバツ甲子園出場を惜しくも逃した釧路湖陵ですが、2018秋にはベスト4に残った実力のあるチームです。釧路地区予選の代表決定戦でも16対9のスコアで打ち勝つなど、強力打線は非常に見ごたえ十分。今回の全道大会で楽しみなチームのひとつです。
中でも注目は、先頭打者としてチームを引っ張る主将の齋藤叡佑(えいすけ)捕手。
小学時代にはファイターズジュニアの最終選考27人に名を連ねた右の強打者で、代表決定戦の釧路明輝戦でもホームランを含む2本の長打を放つなど抜群の存在感を見せています。
【高校野球 春季大会 釧根支部決勝】
釧路明輝vs釧路湖陵
2回を終了し0-11と
大量リードの釧路湖陵でしたが、
釧路明輝も諦めず、粘りの攻撃。現在は4回の裏、9-11と2点差の展開に。
まだまだわかりません…!#高校野球 #釧根支部 #春季大会 pic.twitter.com/jlNYuPQITr— FMくしろ広報局 (@fm946) 2019年5月19日
長打もある一番打者ということで、間違いなく相手投手が警戒するバッターと言えるでしょう。地区予選同様に好調を維持すると、釧路湖陵打線の勢いは止まらなくなりそうです。
また上位打線には好打者が並び、その齋藤叡佑捕手と小学時代からチームメイトとしてプレーしてきた左の鹿野凌平選手もクリーンナップを任されており期待がかかります。
地区予選ではファーストでの出場と打撃での貢献でしたが、元々は左腕エースとしてもチームを引っ張っていた選手ですし、投打共にチームの中心としてどこまで結果を残せるかは上位進出に大きく影響してくるでしょう。
ピッチャーとしても活躍する更科夕稀遊撃手に強打の古川敢太外野手、2018秋には三番として全道大会でも活躍を見せた堀海人三塁手らは地区予選でも長打を記録しており打線には厚みがありますから、予選で1試合平均10点以上を叩き出している強力打線は必見です。
士別翔雲の石川翔太・池澤巧太の打撃は見もの
強豪・稚内大谷との準決勝は事実上の決勝戦とも言われていましたが、7対4で勝利しての全道大会進出。これがまったく驚きではないあたりに士別翔雲の強さを感じます。
2018年からレギュラーとして活躍していた選手が多いうえに上位打線を任されていたメンバーが多数残っていますから、チームの総合力が高く北海道大会でも勝ち上がっていく可能性は十分です。
特に注目なのは右の好打者・石川翔太外野手。2019春の地区予選ではホームランを放つなど、シャープな打撃でチームの主軸として活躍を見せています。
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士別翔雲の石川くんのルーティン
(個人的に好き)
ㅤ pic.twitter.com/LFpN9U5kOU— たゆ (@2419__) 2018年8月13日
大砲という打撃スタイルではないですが、長打力も秘めているバッティングは夏の北北海道大会での活躍も楽しみな右打者です。
また、同じく前年から主力として活躍を見せていた池澤巧太一塁手も左打席で存在感を示しており、稚内大谷戦でも三塁打1本・二塁打1本とその打撃センスを発揮。大橋真聖二塁手や佐々木偉月遊撃手らと共に2018年を経験した選手が引っ張るチームは頼もしさを感じますね。
加えて、エースの加藤郁弥投手も今大会注目の投手の一人で、そのポテンシャルを高く評価する声が非常に多く挙がっています。
2018年の北北海道大会で少ししか投球が見られなかったため、この記事の中で多くを語れないことが残念なのですが…。打のチームと見られがちな士別翔雲において、加藤郁弥投手の存在は非常に大きな意味を持っていると感じます。
稚内大谷戦では8回にダメ押しの一発を放つなど打者としても注目の選手ですし、勢いに乗せると恐いチームであることは間違いありません。
強打の釧路湖陵との対戦は夏の北北海道大会でも十分にありえる対戦カードですから、どのような印象を相手に与えるのかがものすごく楽しみですね…!
予想と雑感
2019春の全道大会は非常に組み合わせとして面白く、リベンジが見られる可能性も非常に高いんですよね。
釧路湖陵と札幌英藍は2018秋にも壮絶な乱打戦を繰り広げていますし、士別翔雲は2018夏の戦いで帯広大谷にコールド負けを喫しています。
打線が活発な釧路湖陵と経験豊富な士別翔雲の勝者がここの山を勝ち上がるような気もするので、一回戦がどんな結果になるのかが非常に楽しみです。
また南北海道・北北海道と互いに夏にも当たる可能性がある対戦が実現しているのが、この山の見どころではないでしょうか。
今大会は特に有名な私立高校が予選で敗退したと言われていますが、そんな大会だからこそ地方の高校が旋風を巻き起こしてくれると大会全体が盛り上がりますよね…!
激戦区と言われている右ブロックに負けない、熱い戦いを期待していきましょう。
参考:2019春季全道大会の注目選手を紹介③|浅野駿吾を擁する遠軽も強い