コラム

2020年の高校野球は、まだ終わらない

「夏の甲子園中止」という、一番見たくなかった文字が飛び込んできた。

誰もが心のどこかで覚悟していただろうが、誰もが心の底から避けたかったこと。

高校球児や父母の皆さん、関係者の方々の気持ちを想うと言葉がない。

たとえそうだとしても「仕方がない」なんて軽はずみに言うのは絶対に違うだろうし、「甲子園がすべてじゃない」なんて正論も異常なほど空虚なものに聞こえる。

怒りを感じ、切なさに襲われ、人によっては悲しみに暮れても不思議ではない。

正式発表の前から報道が暴走したことをはじめ、言いたいことはきっとみんなたくさんあるに違いない。

いくらでも誰かを叩けるし、この無念を怒りに変えてぶつける先を見つけたくもなる。

想いが強ければ強いほど、本気であればあるほど、夢が破れたときのダメージは大きいものだと思う。

気持ちを切り替えるなんてのは時間の力を借りれば良くて、今すぐポジティブになんてのは困難であることは百も承知だ。

ただ、それでも尚、前を向いている人がいる。

ぶっちゃけ何もやる気が起きなくなったが、この事実だけは伝えたいと思ってこの記事を書くに至る。

僕らよりもずっと大変でずっと残念な心境であろう人たちが、前を向こうとしている。

高校野球ファンとして、これだけは忘れてはいけないんじゃないだろうか。

勝手ながら、Twitterの投稿を2つ引用させていただく。

仙台育英の須江航監督と、近江の土田龍空主将。

特に他意はなく、Twitterのタイムラインにて目に飛び込んできた2つの投稿。

今まさに厳しい現実を突きつけられてなお、こうして前を向こうとしている当事者の方々がいる。

僕らがやるべきことはきっと、こういった前向きな声を少しでも広め、現実を受け止めて、これから先で出来ることの実現に尽力することなんじゃないだろうか。

もはや何が起きても不思議ではない今。どん底の状況で心が荒むのは無理もない。

誰も悪くないのに誰にでも噛みつきたくなる、そんな精神状態には強く共感する。こんなに残酷すぎるシチュエーションは「人生」という枠で見てもそう何度もあることじゃないだろう。

ただ、だからこそ出来ることもきっとあるのだと思う。

「甲子園が無いから出来ること、前例のないことをやってやろう。」

須江航監督が発したこの言葉はとてつもなく重く、そして強い。

各地での地区大会の開催なども含め、きっとこれから高校野球に追い風が吹くときが来る。

そのときに全力で応援し、各々が出来ることをやり、球児たちの集大成の舞台を整えること。

いち高校野球ファンとして、そんな風であれたら良いなと僕は思う。

いっぱい泣こう。いっぱい悔しがろう。

でもその先でちょっとだけ前を向けるときがきたら、そのときは僕らが何らかの形で、高校球児の一助になれたらいいんじゃないだろうか。

2020年の高校野球はまだ終わっていない。

このまま終わらせるわけにはいかない、絶対に。

参考:夏の甲子園中止からの代替案は?問題を因数分解して考えてみた

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