2019春の九州大会で度々話題になっていた大型本格派右腕・山下舜平大(読み方は「やました しゅんぺいた」)投手。
2年から福岡大大濠のエースナンバーを背負うなど、その活躍に期待がかかるドラフト注目投手です。
この世代では注目の本格派が多い一方で、大型右腕という点では山下舜平大投手が文字通り頭一つ抜けていると言って良いでしょう。
2020年のドラフトにも期待がかかる本格派、福岡大大濠の山下舜平大投手を特集してみました。
参考:福岡大大濠の2020新入生は?攻守に将来期待のメンバーが集結!
目次
福岡大大濠の山下舜平大は中学は軟式野球出身
福岡市立筑紫丘小学校在籍時には筑紫丘ファイターズ出身で、中学では三宅中学でプレーしていた山下舜平大(読み方は「しゅんぺいた」)投手。
昨今ではシニア上がりで硬球に慣れている選手が多いですが、山下舜平大投手は中学校までは軟式を経験してきました。
特に目立った実績があるわけではないものの軟式上がりの選手は伸びしろが評価されることが多いですし、大型投手としてピュアな素材であることは、むしろプロのスカウトとしては高評価でしょうね!
ちなみに小学生時代の先輩には2017侍ジャパンに選出された三浦銀二投手(法政大)がおり、その背中を追って福岡大大濠へ進んだんだとか。
山下舜平大投手もポテンシャルは十分だけに、2020冬のU18日本代表に選出されるような投手に育つことがとても楽しみです。
ドラフト注目の山下舜平大は球速以上のスピード
大型右腕として注目を集める福岡大大濠の山下舜平大投手ですが、やはり一番の魅力は角度のある直球でしょう。
身長188cm・体重93kgと申し分ない体格で、リーチの長さもあるため打者としては球速以上のスピードを感じているでしょうし、抜群の球威で差し込んでいく場面は多く見受けられます。
投球練習の初球から141を計測した
長身右腕、山下舜平大(福岡大大濠)連続四球を出すなどコントロールに
苦しんでいたが、
今年、間違いなくドラフト候補になる。 pic.twitter.com/TxNSvhXVAM— 青空 (@bluesky4387) August 31, 2019
長身ながらフォームのバランスもよく、プロのスカウトが将来性を高く評価するのも納得ですね…!
山下舜平大投手自身も角度のある速球は自身の持ち味であると語っていますし、これからささに磨きがかかるとドラフト上位も考えられるスケールの大きさがあります。
福岡大大濠・山下舜平大は球速もドラフト上位
2019春の九州大会で頭角を現わし本格的に注目を浴びるようになった山下舜平大投手は、著しい成長を見せていることも話題になっています。
というのも、2019年3月に行われた福岡県南部予選では130キロ台後半だった球速が約1ヶ月後の九州大会では144キロを計測していたんですよね。
さらに2020夏を前に最速153キロをマークするなど、2020ドラフト上位と言われるだけの実力は十分に持ち合わせています!
九州大会@平和リース(県立鴨池)
福岡大大濠1-1球磨工(5回終了)大濠の大型右腕、山下舜平大(2年・186cm、80kg)がまだ粗いもののスケールの大きさで目立ち、最速144キロをマーク。来年は騒がれる存在になりそうです。
球磨工のエース田山裕輝(3年)も大学以降で伸びそうな好投手。
映像は山下 pic.twitter.com/x92d1juzpd— Nishio Norifumi (@ajihiraita) 2019年4月21日
以前は性格に関して「優しすぎる面がある」と言われていましたが、山下舜平大投手も高校での急成長は大きな自信になっていることでしょう。
最速150キロ超のストレートで帝京可児の加藤翼投手らも注目を集めているものの、九州地区ではナンバーワン右腕と呼ばれているのも納得ですね…!
参考:加藤翼(帝京大可児)はドラフト期待|球速と回転数に注目の本格派
ドラフト注目の山下舜平大は変化球にも注目
最速153キロのストレートを投げ込む一方で、山下舜平大投手は変化球も見逃せません。
100キロ台のカーブは縦に大きく変化するため空振りが奪えるうえ、ストレートとの球速差が40キロ以上もあるため緩急をつけたピッチングが出来るのも魅力です。
加えて、山下舜平大投手は球速もある「速いカーブ」も習得。
2種類のカーブによって投球の幅が広がっており、奪三振率もグッとアップしました…!
いよいよ死角がなくなってきたドラフト注目右腕が、福岡大大濠で高校最後の夏にどんな投球を見せるかは本当に楽しみです!
福岡大大濠・山下舜平大は将来性でもドラフト期待
150キロ超の球速をマークするなど大きな成長を見せる山下舜平大投手も、まだまだその実力の全貌を見せていないと思われます。
恵まれた体格をはじめ、将来性を考慮してもプロのスカウトは放っておけないでしょうね!
福大大濠①
山下舜平大投手 pic.twitter.com/PlVu83qbt1— teko (@kenanasq) 2019年4月21日
ちなみにカーブしか投げないのはチームとしての方針とのことで、八木啓伸監督は山下舜平大投手への課題として「打者との駆け引き」を挙げています。
あえて球種を絞ることでストレートを活かすための洞察力を磨いている段階とも言えますから、試合の流れや打者の雰囲気などで力の抜きどころを覚えるようになると安定感も格段にアップしていきそうです…!
2020ドラフトにも注目しつつ、福岡大大濠の山下舜平大投手を追いかけていきましょう。
山下舜平大は八木啓伸監督の元で急成長
連戦のエースにかけた「必要ない」
福岡大大濠の指揮を執る八木啓伸監督は山下舜平大投手の変化球を制限してきましたが、以前にもピッチャーをしっかりと見た采配を見せているんですよね。
それこそ山下舜平大投手が慕う三浦銀二投手が高校3年だった春、福岡大大濠はセンバツ甲子園に出場して1回戦・2回戦と勝ち上がりました。このとき大黒柱だったエースの三浦銀二投手は、連戦完投で475球を投げています。
特に2回戦の滋賀学園戦では延長15回を戦って引き分けとなり、中1日で行われた再試合でも完投したので実質3試合を一人で投げ抜いたことになります。
その後の準々決勝・報徳学園戦でも味方の投手陣が初回から打ち込まれ、三浦銀二投手は試合早々にブルペンへ向かおうとしたのですが、「気持ちはわかるが今日は必要ない」とこれを制したのが八木啓伸監督でした。
もちろん連投を重ねるエースの身体を気遣ってのことですが、このとき八木啓伸監督は「この先を勝ち上がるために休めるのは今日しかない」と伝えたんだとか。
あくまで先を見据えた決断であることを強調するのは、高校生の気持ちをよく理解している証拠ですよね。
あえて変化球に頼らないという選択
そんな八木啓伸監督は現時点で「目の前のバッターにいっぱいいっぱい」であると山下舜平大投手を見ているわけですが、実際のところ変化球を多投した方がチームは勝ちやすいのかもしれません。
もう1種類くらい球種が増えると投球の幅が広がることは前述の通りです。
ただそこで簡単な方に走らずに球種を絞ってのピッチングを要求するあたりも愛情を感じますし、あえて現時点で変化球を磨かない選択は山下舜平大投手にとって間違いなく今後の糧となるでしょう。
高校生投手をよく理解している名監督のもとで未知数の逸材がどこまで伸びるのか。
大型のドラフト注目右腕が遂げる成長に期待して、応援していきたいと思います。